2008年 08月 15日
記事纏めが遅くなりましたが、先日の水曜(8/13)に鉄道模型仲間の方が立案された「秩父鉄道貨車観察ツアー」に便乗してきました。 私自身の秩父訪歴としては1000系の国鉄塗装編成にて御花畑→寄居の乗車経験がありますが、貨物目的としては初訪問です。 前夜は熱帯夜というだけでなく、ワクワクしたお陰で殆ど寝ることが出来ず…果たしてその顛末は? まずは池袋から西武レッツドアローで。燃料も買い込んで乗車を今や遅しと待ちますが、改札がなかなか始まりません。 自動改札ですが「しばらくお待ち下さい」と表示がありまだ乗車出来ない様子。発車5分前になってようやく改札開始です。 席に着くとすぐに発車…まずはお約束の乾杯。今回はgino-1氏がお手製の煮卵と角煮を持参され、美味しく頂きました。 複々線区間を行く列車を眺めたりしながら一路秩父へ…缶ビール3本を飲み干した頃にはもう単線区間です。 西武秩父→秩父鉄道御花畑間は徒歩連絡ですが、列車の接続が10分ばかりでしたので少々急ぎます。 秩父鉄道の踏切を渡ろうとしたら警報機が…下り方向から碧い車体が近づいて来るのが見えます。電機だ! まずは本日1本目!ノーマークの列車だったようで幸先イイです。 御花畑から三峰口を目指します。ここで「秩父路遊々フリーキップ」を購入。¥1400で当日限り秩父鉄道全線が乗り放題です。 これは後でも記しますが、秩父鉄道には好ましいく情緒ある駅舎が多く、その印象を深いものとしました。 画像の御花畑改札も、懐かしい香りの漂う空間です。 三峰口までは1000系(元国鉄101系)のオリジナル塗装に乗車。国鉄塗装編成もいまや4本ありますから、道中での遭遇も楽しみです。 車内の非常弁説明にある「汽車」に時代を感じます。仲間の銘板チェックによれば1962(昭37)年製…東武8000より古いっ! どこまでも碧々とした木々の中を、MT46の軽快なサウンドと短尺レールのリズミカルなジョイントを引き連れ、列車は走って行きます。 三峰口に着きました。多客時の臨時改札でしょうか…思わずカメラを向けずにはいられません。 三峰口駅舎です。絵に描いたような瓦屋根のローカル駅舎。かつて日本中にありふれた存在であったろうこのスタイルも、 いまや減少の一途を辿っている筈です。それは建物自体の寿命のみならず、合理化の進行という背景も多分にあります。 私が思い浮かべる現代の地方私鉄のイメージは、無人化され荒れ果てた駅舎か、駅舎そのものが無くなったホームだけの現状、そして側線や交換設備が撤去された痕跡のみが残るという、うら淋しく退廃的なものでした。 そんなイメージを根底から覆させてくれたのがここ秩父鉄道。交換設備の無い中間駅でも、昔からの駅舎があり赤帯を締めた制帽の職員さんが居ます。 職員同士の繋がりや、旅客への接遇が良く理想的な職場環境が覗えるでしょう。 発車して行く列車に敬礼一つ、見送るその姿はまさに鉄道員…「安全の最後の砦は人」を確かなものとして実感するのです。 石灰石輸送で潤っている現状もあるのでしょうが、これほど「人手」に依存し、昔ながらの活気に満ちた地方私鉄を私は他に知りません。 いつまでも、この日常があり続けるよう…そう願わずにはいられません。 ここ三峰口では、駅構内の裏手にある鉄道公園を見学します。ここには退役した秩父鉄道のかつての名車(迷車?)が展示してあります。 その鉄道公園へ向かう途上から駅を望みますと、5000系(元都営三田線6000系)が居ます。 外見はまんま三田線ですね。仲間は熊本や遠くインドネシアへと散りました。無機質なスタイルが懐かしいです。 そもそも都営三田線は、東武並びに東急と接続して相互乗り入れする計画で建設されました。 ゲージが1067ミリの狭軌であったり、かつて6000系の警笛が上下方向で音色を違えていた(東武8000系に合わせた)のはその名残です。 東武側でも8000系や2000系にIRアンテナの試験搭載を行ったりもしましたが、結果的に東武と東急が裏切る形で相互乗り入れはパーに。 その後、歴史のいたずらで東急とは乗り入れを果たし、1067ミリも活かす場も与えられました。 その「遭えなかった相手」の東武電車とまさか秩父鉄道で遭うことになろうとは、6000系自身想像しえなかったでしょう。 東武電車は入出場回送の際に、秩父鉄道の寄居~羽生間を走行するのです。彼らに心あらば、一体どんな会話をするでしょうか…。 鉄道公園には貨車が沢山展示されており、さすが秩父鉄道といったところ。思えば、黒い貨車って今も秩父では大量現役ですね。 これは、スム4000形4023号です。 これはまた何ともユニークな外観です。石灰石輸送用貨車(ヲキ?)を改造したというヨ10形15号です。 ボギーというスタイルがややアンバランスですが、愛嬌がありますネ。 かつての代表形式100形の制御付随車であるクハニ20形29号です。 シルヘッダ付の車体(昭28年製)に軸バネ式台車のFS41が似合います。台車自体は銘板を見たところ昭和47年製ですから履き替えたものです。 デハ100形107号の台車はKS33E。オーソドックスな吊合梁式台車です。クハニ共々、車内非公開が少し残念でした。 「C.T.K.」の切り抜きCIロゴがカッコイイです。 折角ですから外観も載せておきましょう。幾度かの塗り替えで色味が…ですが雰囲気は出ています。 状態も屋外展示であることを考えると普通に良いです。これからも多くの見学客を迎えて欲しいと思います。 貨車を牽引する機関車も当然あります。このデキ1形1号は秩父鉄道初の電機機関車として記念物的存在です。 米国はウエスチングハウス製で、縦型マスコンのような主幹制御器が独特で、「WESTINGHOUSE」の銘も味わい深いものです。 こちらは元阪和電鉄(→国鉄阪和線)のED38形381号でして、阪和時代はロコ1000形と名乗っていたそうです。 阪和は電車の形式記号も「モタ」「クテ」といった独創的なものですから、「ロコ」とはいかにも阪和といった感じです。 ちなみにモタとは、モーター付き縦型シート(ロングシート)車を、クテとは手荷物室付き制御車を指します。 今回のオフ会では最近局地的にメジャー化?している某人形も参加しました。 この人形、いかんせん安定感がよろしくなく、立たせるのに一苦労…ですが、砂箱の中ではズッポシです(笑 てか、それよりミステリーなのはED381の砂箱に中身が…砂も展示アイテムなのでしょうか。 有蓋車のスム改造なるワフ50形51号の車内です。外観は割合近代的。 車内の壁には「皆できれいに 使いましょう 列車区」の貼紙が残り、現役の頃の面影が満ちています。 ここで小間物屋氏も合流。鉄道公園の見学を終え駅へと戻ります。すると… 出ました。1000系国鉄塗装の関西線仕様です。冷改等色々されていますが、やはりHゴムが白のままというのは大きいですね。 中間の非冷房モハだけ見ると、国鉄時代へとタイムスリップしたよう! この後は同編成に乗り、三峰口を後にして上って行きます。 以下後編へ。
by ar-2
| 2008-08-15 20:29
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