2013年 08月 08日
行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(1日目・「ビーム1」は三陸を目指して) 行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その1・朝の宮古駅前の表情とバス観察) 行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その2・重茂半島への路、大津波の傷跡と共に) 行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その3・県北バス重茂車庫を視る!) 行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その4・山田支所往還~山田町のいま) 行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その5・県北バス宮古営業所訪問と一日の終わり) 行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(3日目その1・ウミネコ舞う三陸の海~浄土ヶ浜遊覧船) 行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(3日目その2・不死鳥、三陸鉄道(前編)) 田野畑13:40発の911Dまで少々のインターバル。ここでは三鉄形水門?を見てみますが・・・ やはり無傷ではありませんでした。窓ガラスは抜け、アルミ戸はひしゃげています(抜けていない窓のように見える部分は塗装表現です)。あの高さまで波は押し寄せたのです。 この三鉄形水門が構える平井賀漁港も、2年前の大津波の傷跡生々しいものです。 駅舎内に展示されていた大津波関連の記録の中に画像の田野畑駅前の様子があり、大津波で打ち寄せられたガレキが駅舎周辺に蝟集しているのが窺えます。この記録の限りでは田野畑駅舎自体にも損傷は見えますが、クリティカルなものではなかったが故に今日もその姿を留めているのでしょう。同時に、駅舎の標高があと少し低かったら倒壊は免れなかったであろう事も見てとれます。 駅舎の出札で乗車券とお座敷車両の指定券を求めますが、指定券は電話予約時には「駅で引き換えて下さい」と言っていたのに対し、出札の委託?のオバサン曰はく「車内で買って下さい」と食い違い。典型的な部署間意志疎通の欠如ですが、些細な事であっても水を差すような不案内はあってはならない事です。このオバサン、駅舎内の喫茶店と出札・物販コーナの「三足のわらじ履き」のようであり、三連休中はもとより夏休み中も対応できるのかと他人事ながら心配です。こういったところで「至らない」と判断されると、色んな意味での事件に繋がりかねません。要員不足(故意、他意に関わらず)は事業者都合であり旅客には容赦しかねる部分・・・配置は弾力的に行ってほしいものです。 13:25着の910Dの折返しが911Dとなるわけですが、その910Dが久慈方のトンネルの向こう側から前照灯を光らせてグングン迫ります。暗闇から抜け出してきた910Dはと見れば、あ◎ちゃんバブルの効果満点といった按配の堂々たるカラフルな3連!手前の青色の車両がドラマにも出演した「お座敷車両」である36-2110です。 910Dからはそれなりの降車があり、13:30発の6便の小本駅前行バスへもそれなりに乗り継ぎます。ホームは島式1本で駅舎とは地下通路を介しているのですが、宮古方が不通であり終端駅となっているからか、画像左手前の細い階段を下り、構内踏切のスタイルで駅舎とのアプローチがなされています。宮古までの開通後は恐らく地下通路の供用が再開されるのではないでしょうか。 お座敷車両の36-2110に早速乗車し、専務車掌兼運転車掌?サンに座席の案内を乞います。電話予約時には「合席です」と言われていたのですが、実際には私達の卓(4名分)に他の旅客の予約は入っていませんでした(車掌サン携行の座席割り当てのアンチョコで確認)。このお座敷車両は冬季には「こたつ列車」としても機能するため、座席は掘り炬燵式の1卓4名ボックス形状。掘り炬燵式というだけあり、鴨井を跨がねば席に収まれないのでその点が煩雑か。因みに予備知識無しで私が想像していたお座敷車両は完全畳敷きでしたので、かなり意表を突かれましたw 車内には大漁旗もどきが掲げられムードの演出に一役買っています。卓上にはメニューが置かれていて車内での物販のある事を知らされます。一応アルコールなんかもありますが、乗車時間も決して長いわけではないので(50分)、車内改札後でないと出来ない事情があるにせよ、もうちょっとスピーディに開始してくれたらなと思います。時は金なりですぞ!その物販はいかにもあ◎ちゃんあたりの海女さんを連想させるような、チャキチャキ感のある装いのお姉さんでしたが、冷静になって考えてみればあの格好はどちらかというと神輿担ぎでしたねw 本日は営業所や現業機関の訪問は予定されていないので、アルコール解禁です。生命に関わる輸送現場にお邪魔するにあたって、アルコールを含んでというのは大変な無礼であり資質を疑われるものです。なので昨日も営業所巡り終了までアルコールは一滴たりとも摂取していません。「プロの酔っ払い」たるもの、TPOを弁えて然るべきでしょう(そもそも酔っ払いの時点でTPOとか(ry 本日朝の浄土ヶ浜は雨に濡れ、ここまで陽気はパッとしなかったのですが、急に暑い陽射しが注ぎ込んできました。窓外では絵に描いたような?グリーンカーペットが眩しいです。 北リアス線髄一の撮影地(それでも防風柵が付いてしまい、以前ほどではありませんが)である白井海岸~堀内間にあるコンクリートアーチの「大沢橋梁」上ではサービス停車。並走するR45の道路橋上には撮影者の姿も・・・ラッキーでしたね! 堀内駅はあ◎ちゃんドラマ中では「袖ヶ浜駅」として登場するとか。ここでは数分ですが停車時分が設けられ、多くの旅客が記念にと撮影に興じていました。 堀内~野田玉川間の安家川橋梁は上路式コンクリートトラスという独特なもので、先の大沢橋梁ともども国鉄久慈線時代に生まれたもの。延長302M、高さ33Mと三鉄髄一の規模を誇ります。 野田玉川を出て久慈市内が迫り、かつて十府ヶ浦臨時駅があったであろう十府ヶ浦界隈に出れば、これまでの海岸段丘の続いた景から一変し、再興の槌音響く現実が迫ります。 かつてこの界隈には防潮林が海側を塞いでいたものの、先の大津波でそれらは根こそぎ喪われ、車内から捉える事の出来なかったという太平洋が、現在は間近に望めるようになっています。ここまでの一連の観光案内は主に専務車掌兼運転車掌サンが行っていましたが、その締めくくりとして「全線開通に向けて全力で取り組んでまいります」という一節は、被災箇所が全体から見れば限定的であったとは言え、大震災後僅か5日後に一部で運転を再開させたというバイタリティーさの顕れそのもの。地方ローカル私鉄を取り巻く情勢が決して好転しているとは言えない中にあっても、三鉄が再び鉄路を結節し、「三陸縦貫鉄道」としての大きな一翼を担う日が必ずや来る事を信じ、祈念して止みません。 (3日目終章に続く)
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| 2013-08-08 12:24
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