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赤い電車は白い線

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2012年 10月 21日

漆黒のモンスターの行く先は(キ100のバリエーション)

とりあえず、シ可合のハナシです(疑似表記としているのでは、これの検索で引っかかっても嬉しくないためです)。
今回のニュースは鉄模界のみならず、経済ネタとしても随分方々で採りあげられたようですが・・・まあそれは割とどうでもいいです。寧ろアレなのは、ただでさえニッチな鉄道模型というマーケットにおいて数少ないパイを奪い合っているわけですから、今回はたまたまシ可合が「ババ」を引いた格好なだけであり、新参・古参関係なくもはや「対岸の火事」ではないという事。かつて永らくカトー・トミー・GMで均衡のもたらされていた時代はとうに過ぎ去り、今や「売って売って売り逃げろ」的な単発商売に近いリリースが怒涛の勢いで各メーカからなされているあたり、やがてユーザが息切れするか飽きるに達し「第二、第三のシ可合」が出てくる事態は十分に考えられましょう。

そんな本日は、そのシ可合のキ100形モデルにおける手許のコレクションの確認です。9ミリにおいてキ100をモデル化したのは、香港メイドのトミー及びそれを引き継いだ件のシ可合と、ワールド工芸。後者はブラス製というだけあり、キットでも¥10k近くしますから大量増備なんてもってのほかw 故、自然とシ可合(トミー)製へと手が伸びるわけです。
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まずは元祖・香港メイドたるトミーの品番2721のキ100です。車番はキ107で管理局名は「金」(金沢)ですが、それ以外の標記はなされておらずサッパリした印象。当時のトミーによるワンコイン貨車群においてこのキ100だけは価格も風貌も別格?であり、その貨車にあってはイレギュラーな操作室を備えた外観から、先頭車両に見立て遊んだ向きも多いのではないでしょうか。小学生の頃、私の影響を受けて鉄模に手を出してみたという級友のH君がキ100を保有していて、羨ましく思った記憶があります。H君の印象が今でも残っているのは、お父さんが当時の四国総局で運転士をしていたという事からでしょう。H君は当然横浜在住ですから、単身赴任という形式だったのでしょうか・・・。
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次いでこちらはシ可合となってからのモデル、品番KP-121Bにセットされている車番キ174です。管理局名はやはり「金」(金沢)ですが、標記類が賑やかになっています。自重と形式車番標記が65km/h以下走行を表す「黄帯」に干渉し分断させていますが、この部分は後に触れるモデルとの差異にもなっていますから注意点です。造形はある一点を除けば不変ですが、その一点とはラッセルヘッドの先端に備わる自連のモールド。トミー製では存在したのが、シ可合製ではスッパリ失われています。勿論実車では備わっているのですが、これは恐らく取扱い上の破損を懸念しての事・・・と思うのですが、実際はどうだったのでしょうか。
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こちらは品番KP-121Bセットの相方で、車番はキ257で管理局名は「長」(長野)。自重と形式車番標記が黄帯に干渉していないのはもとより、その黄帯が側面のみに留まらずラッセルヘッドにまで及び、連結妻を除いた部分全てに巻かれているのが大特徴。実車もこうだったのか確認しようが無いのですが、模型的に見たバリエーションとしてもナカナカ面白いものです。
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こちらは品番が変わって、KP-121Cにセットされている車番キ103の管理局名「新」(新潟)。黄帯を干渉するのは自重でも形式車番でもなく、常備駅標記(長岡駅常備)と細かく変えてくるのがウルサいところw 
実車もこう(ry
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トリはやはりKP-121Cセットの相方で、車番はキ136。管理局名はもとより黄帯も見えないパイパン状態、いわば私鉄譲渡仕様といった風貌ですが、国鉄から私鉄各社へ払い下げられた個体で該当車番はありません(1968(昭43)年3月時点での資料によれば、同番号は富山駅常備・・・その後、モデルの仕様となった時期があれば別なのですが)。ですから車番についてはフリーといったところ・・・ですが、考えようによっては管理局名や黄帯をカスタマイズ出来る素体とも見れましょう。

で、何故キ100なのかと言いますと・・・やはり実際に「遭遇」した体験が大きいです!列車運休というリスクを承知してまで、いつ動くとも知れぬ排雪列車を押さえるのは地元のファンでも無い限り簡単な芸当とは思えず、それだけに2年前の冬の遭遇劇は、間違いなく私自身の実車趣味における事件簿としては「最上位」に値するものです。その時の記録は以下のリンクです。
麗しき古豪よ永遠なれ!津軽・函館厳寒紀行 (2日目大鰐線・それは奇跡の始まり)
麗しき古豪よ永遠なれ!津軽・函館厳寒紀行 (2日目弘南線、そして黒石へ)
彼らはいつまで走り続けるのでしょう?本当に凄い事だと思います。

by ar-2 | 2012-10-21 23:30 | 鉄道模型(国鉄・JR)


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