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赤い電車は白い線

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2011年 10月 20日

近況一括~二次元編~

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「近況一括~鉄分編~」に続いて、私にとってもう一つのサブカルチャーとして根付いている二次元。その最近の履歴について少々・・・。



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★JA~女子によるアグリカルチャー
「アグリカルチャー」だなんて小洒落た外来語を用いていますが、要は「農業」の意。つまりは「JA(全農)」に因んだタイトルを無理やりでも付したかったのでしょう。そのベジタブリー?溢れるカバーイラストからは思わず小淵沢駅の「丸政」謹製「高原野菜とカツの弁当」を彷彿してしまいます。それが縁という事はないでしょうが、本作の舞台は実に長野県北信に位置する実在の小川村とされているのです。制服姿with長靴で耕す姿には負けと知っていても突っ込みたくなるのは置いておくとして、本刊における共著の一方が小川村出身というだけあって実景ベースの描画はもとより、それによって北ア山系の懐深く抱かれる小川村の清明なる風土がひしと伝わってくるのは流石というほかありません。

私自身は縁あるのが東信ですから、北信に位置する小川村を訪れた事もなければ具体的な所在も知りませんでした。ある意味乱暴な言い回しかも知れませんが、かつて十州に囲われていた信濃の国こと長野県は今でも8ツの県に囲われるほどの広大な面積を有しているわけで、同じ県内とはいえど他のエリアへの人の往来(=交流)は決してメジャーなものではなく、故に他エリアへの関心や識について例え県民であっても得ていないのは決して不思議な事ではないのです(県外の私が言うのもおかしいのですが)。

実在する長野の里村が舞台というだけあって、野沢菜漬(=野沢菜)やおやき、カモシカといった当地ゆかりのアイテムが出てくるのは当然と言えば当然ですが、特に野沢菜は県外にもネームバリューを有す長野県の代表的な食品といえましょう。私のほうでは野沢菜漬けとは呼ばず単に野沢菜と称しましたが、言わばそれは「野沢菜=野沢菜漬け」という解釈が一般的な認識であった事の裏付けと思われます。勿論こういった言い回しについても地域差があって然るべきですが、それについて機ある毎に釈を付けていては限が無いので以後についても全て私の記憶(佐久=東信)に基づく記述として行きます。

その野沢菜とは要は菜の花の漬物であり、その寒冷な風土における製造及び保存によって発酵の促進を抑制させ、青々としたビジュアルと共にサッパリとした味わいを有しています。市井に流通しているのはこの俗に「浅漬け」に分類されるグループですが、当地では更に発酵を進捗させてベッコウ色にまで染め上げた「本漬け」なるグループも存在するのだそうです。

私はこの本漬けについては見た事も食した事も無く、野沢菜といえば前者の「浅漬け」しか知らなかったのですが、それさえもかつて四半世紀前頃までの毎年の帰省時における親戚宅のもてなしのテーブルに並んでいた記憶が殆ど無く、目に付いたのは茄子や胡瓜の漬物ばかりでした。実はこれは帰省していたのが夏季という点が大きく関わっていて、冬季をそのシーズンとする野沢菜にとっては時期外れ以外の何者でもなく、保存食ではない野沢菜は保冷環境が整っていなければ通年で味わう事は決して出来ないシロモノだったわけです。四半世紀前と昨今の保冷技術や環境を今更比べるまでもありませんが、その天然の風土で漬け込まれた「シャキシャキ」の野沢菜を一度ならずと二度三度でも味わってみたいものです。
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★ゆりてつ~私立百合ヶ咲女子高鉄道部~
「鉄娘な3姉妹」に続く松山せいじ氏のコミックがようやく単行本化されました。まずその「ゆりてつ」なるタイトルから校名とは別のイメージが連想されますが、実は「ゆるゆり」ほどではないがそれっぽい描画があったり無かったり?内容としては前作「鉄娘な~」のトレスと言って差し支えありませんが、本タイトルではあとがきというか著者からの巻末メッセージにもあるように、編集サイドから「キャラを今どきにしてほしい」「臣乳キャラを出さないでほしい」というまったくもって不健全な要請が大きく作用していて、これまでの「松山せいじカラー」とは明らかに一線を画すものとなっています。

反面、キャラクターにおける「痛さ」というかヲタ度合いはそれに比例するかのように強くしてあるように思え、セリフの随所に「わけがわからないよ」とか「これでもやしパーティーがあればかんぺきね」といったフレーズが見られ、読み手によってはストレスを覚え排他的と感じてしまう危険もなきにしもあらずでしょうか。しかしこのカラーだからこそ出せる世界もまたあり、氏の今後の路線の出し方というか方向性に注目したいところです。そしてお約束?の旅行先ですが、これは氏のブログ上である程度ネタバレしていましたが・・・なんと近江鉄道が含まれています!ということは無論「豊郷」の描画もあるわけで・・・。

氏の描画は「鉄娘な~」でもそうでしたが、刊のプロセスから当然の事としても無駄なくらいに鉄道車両の描画が緻密であり、本刊の近江鉄道編でも800系801F及びモハ220形223がその餌食となっています。面白いのはモハ220形の吊り掛け駆動音を「ボオオオオオオ」と表現しているところで、このあたり個々における感性の違いは極めて健全なものであり、そういった表現もあるのかと思わされた次第です(というか考えてみれば車両毎の音が違うのだから、取材で遭遇したのが223であったならばこの表現は極めて真っ当なのかも・・・って限がありませんね)。

「鉄娘な~」の読後は猛烈に旅に出たくなるというのが症例?だったのですが、本刊ではそれほど・・・というよりは既に来月には以前から練っていた企画が入っています(なのであんまり今は動けないのです)。幸い?にも鉄道関連の催事が集中する来月3日も出勤が確定していますから、上手い具合に散在を防ぎつつ催行の日を待ちたいところです。

by ar-2 | 2011-10-20 00:25 | アニメ・フィギュア他


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