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赤い電車は白い線

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2009年 01月 29日

急いては事を…のハナシ

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今朝の出勤時、東京駅の3・4番ホーム(京浜北行・山手内回)にてこのような告示を見つけました。
この告示の内容、実は数日前にその「メロディー」を耳にしていまして、web上のニュースで目にした
「駆け込みをなくすための発車メロディーの改良云々…」に関連したものではないかと想像していたのですが、その通りだったようです。
そのメロディーたるや実に短く、5秒に足りるかどうかといったものです。
ここ東京駅のほか新宿駅の中央快速7・8番ホームはメロディ自体の使用を停止、吉祥寺駅では車載メロディー
(JR東海の313系の促進チャイムのようなものでしょうか)を使用するといった内容の施策も行われているのだとか。

こうまでしてメロディーの改良…というより駆け込み乗車の撲滅に努めるのには、当然のように日々悩まされる実態があるわけです。
私が以前に聞いた小開扉(要は再開閉)の回数は服務規程で◎回までと聞いていましたが、昨今はその回数を遥かに上回る事が常態化、
いかに駆け込みの多い事かが裏づけられるでしょう。それより、それらの駆け込みに対して「何が何でも閉扉」が強行できないのは、
かつて京葉線東京駅での「ベビーカー引きずり」が多少なりとも影響しているのではとも思うのです。
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駆け込み乗車によって生じる「戸挟み」の事故は前述のベビーカーのみならず、過去に死者の出たケース(新幹線)もあります。
こうした事故で必ず槍玉にあげられるのが「乗務員の確認不足」というのがありますが、これとて限界があり、
そもそもの発生因子である駆け込み乗車をなくすことがまず先決でしょう。

閉扉動作中の側扉のみならず、ホームドアにまで一心不乱で突っ込む様は、深紅のマントめがけて鼻息も荒く猪突猛進する闘牛に
見えなくもなく、滑稽といえばそれまでですが笑ってばかりもいられません。
乳母車に載った我が子を省みず、さも排障器の如く特攻させる保護者がいれば、なおの事です。気狂い滋味ているというのは大袈裟でしょうか?

現代人の生活スタイル…というより「時は金なり」という想念が無意味なくらい定着しているのでしょうかね。
列車ダイヤがおおむね15秒単位で動いているのと同様、人の動きまでそれに当て嵌まるのでしょうか。だとしたら実に興味深い。
私も朝は早いですが、駆け込み以前にゆとりをもった出勤を心がけています。これは、一日のモチーベーション等にも大きく作用すると思います。

何あれそれが秒単位の生活であろうと、不特定多数の乗り合わせる列車の正常運行や自らの身体を賭してまで危険行為(駆け込み乗車)
を行う正当な理由は皆目見当たらず、やはり自己本位の思想思念こそが事故のもとになっていることは明白でしょう。
とはいえ、鉄道事業者は旅客の脳内や肉体に手を付けることは出来ません。残るは自衛。それがメロディーの改良となるわけです。

別に、個性的な発車メロディーの将来を憂慮してこんなことを記しているのではありません。確かに、新座の「アトム」とか好きでしたけどね。
それより、駆け込み乗車の実態がここまで深度化していたことが何と言うか、いたずらに死に急ぐようで誠に嘆かわしい。
乗る側も現場同様、常に「安全第一」でいたいものです。

by ar-2 | 2009-01-29 22:14 | 多事壮言(旧・雑言)


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