赤い電車は白い線

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2008年 08月 06日

碧い海、碧い空、そして碧いバス~三浦半島への道(前編)

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先日の日曜、つまり8月の3日に三浦半島を周遊してきました。三浦半島界隈は割りと近傍にありながらも、部分的に訪れることはあっても個人的に周遊目的であるというのは初めての事。今回は「三浦半島1DAYきっぷ」なる企画券を全面的に用いました。この企画券の存在が周遊理由の一つでもあるのですが、周遊にあたっての目的が幾つかあります。それは

★京急バス「海35」系統の再乗車
★三崎東岡のターミナルの記録
★三崎のまぐろ丼を食す

という三点です。これらについては後々、個々の記事で詳しく記して行きたいと思います。




先にも記しました「三浦半島1DAYきっぷ」。これは泉岳寺を除く京急の各駅で購入できる企画乗車券です。発売額は一例ですと品川から¥1900、横浜から¥1400となっており、今回私が利用した上大岡からですと¥1300となっています。額面的な内訳は、乗車駅から金沢文庫までの往復分と、フリー区間とがセットになっています。

フリー区間は京急の電車が金沢文庫以南の全区間、京急バスが鎌倉、逗子、横須賀、久里浜、三崎周辺エリアの指定路線です。指定路線といっても幹線区間はほぼ網羅しており、電車と併せて十分活用出来る範囲であると思います。この企画券には二日間有効の「~2DAYきっぷ」も用意されており、額面は品川からが¥2000と相当お徳になっています。ゆったりステイで三浦を遊びつくすのも一興でしょうか。また、券面提示でマリンパークの入場料が4割引になる特典も(1・2DAY共に)。そんな素晴らしい企画券の存在に気付いたのは結構以前の事でして、いつかは使いたいと思っていた次第です。温暖化真っ盛りの猛暑日和ではありましたが、素晴らしい景観と風土が私を出迎えてくれました。

三浦半島は、第二次大戦中は「要塞地帯」として秘匿のベールが張られていました。半島への足でもあった京急(当時は湘南電鉄)の電車は、昼間とて日除けのカーテンを全て下ろして走っていたそうです。そんな半島もベールの解けた戦後になってからは開発が進み、戦前からあった海水浴の需要も増大、京急の一時代を築きます。高度経済成長と共に京急の線路も次第に南に延び、1975年に三崎口まで到達しました。この頃は既に「海水浴特急」の存在は無く、やはり三浦海岸延伸時が海水浴輸送の絶頂期であったと言えるでしょう。

レジャーの多様化と、海水浴客そのものが次第にクルマ利用に移るようになり、かつての繁忙振りも今はありません。三浦海岸の長い長い「縦列停車」用のホームは過去の栄光。それでも、赤い電車はビーチへと向かう多くの旅客の笑顔と歓声を今も運び続けていました。
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・上大岡~(快特850H)~京急久里浜
自動券売機で「~1DAY」を購入し、勇躍改札に入ります。目指すは三浦海岸。久里浜でも結局は後続の三崎口行に乗り換えるハメになるのですが、一刻も電車に早く乗りたかったので(笑 乗車したのは右の1057編成。旅客を降ろすと回送となって久工信号所へと引き上げて行きました。
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・京急久里浜~(快特912A)~三浦海岸
久里浜からは京急のフラッグシップカー2100形に乗車。2125編成です。車内は海水浴客で満席、立ち客も見られます。かつてほどではないでしょうが、やはり京急にとって夏は掻き入れ時ですね。三浦海岸に着くと半分以上の旅客がドッと降ります。私はというと駅前のバス乗場に向かいます。
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ビーチボールなどのレジャー用品を売るにわか売店も出現し、夏色に染まる三浦海岸駅前。
かつてこの駅前には京急が開設した「三浦ビーチセンター」なる施設がありまして、三浦の海水浴の拠点でありました。現在、年に一度の「ファミリーフェスタ」で行われている部品販売会も、かつてはビーチセンターで行われていました。私も一度だけ入ったことがあるのですが部品類は高くて手が出ず、下敷きを購入したのも今は思い出。
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・三浦海岸駅~「海35」~三崎港
いよいよ本日のメーンの一つである「海35」系統に乗車します。
この路線、一説では「京急バス随一の風光明媚な路線」と言われていまして、確かに以前私が三崎港から乗車した折にもそう思えました。
今回乗車するのは当時の記憶を確かめあの遠大な景観を再び目にしたいというのと、僭越ながら本ブログをご覧の方々にも
広く紹介したいという思いがあったからです。今回は当時とは逆のコースをとり、三崎港を目指します。
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三浦海岸駅を発ったバスは、R134を横切り県道215号へと進路をとります。
この路線は運行時分に相当余裕があるのか、法定速度以内でノンビリと…。
途中停留場で後続の車列をやり過ごしながら、あくまでもマイペース。
左窓には金田湾。岩浦(いわう)、「金峯」(とがり)といった個性的な停留場を後に、岬巡りのバスは走り続けます。
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松輪の前後で軽く山越えをすると、江奈湾の眺望が開けます。
バスは湾をきっちりトレースしつつ、湾の一角にある「江奈の干潟」をかすめ、毘沙門トンネルの手前へ。
ここでトンネルへと進む現道に岐れ告げ、怪しげな旧道へと分け入ります。
毘沙門天入口を過ぎたあたりから道幅も怪しいものに…「海35」のハイライトの一つです。
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車両がナローサイズの中型車であるのには当然理由があって、それは然るべき狭隘区間があるからです。
ここはクルマの通行量がそう多くは無い上に待避所があったりもしますから、スリルというよりは田舎臭さを存分に感じられる狭隘区間、
といったところでしょうか。このような特徴的なコース取りの路線バスも、私の大好物です。
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毘沙門付近の狭隘区間を抜けると、そこには天空(そら)へと続く道が…。
なだらかな丘陵に映えるZ状の白いガードレール、そしてどこまでも広い空。
バスはこの道を上って行きます。「海35」のハイライトは変化の連続でもあるのです。
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その丘陵の頂からは風力発電?の風車を遠くに望み、三浦特産のキャベツやスイカ畑の中に埋もれながら、バスは走り続けます。
大乗~宮川町間はおよそ1キロ以上ありますが、バス停の有無を気にする暇も無くその遠大な景観にしばし見とれる…。
バスは今度は丘陵を下り始めました。目指す三崎の街はもうすぐです。
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時刻表の上では所要40分程でしたが、そんなにかかったでしょうか。アッという間の道中でした。
飽きが無いと本当に時の経つのは早いものです。何はともあれ、無事三崎港に着きました。
ここでは今回の目的の一つである「三崎のまぐろ丼」を食します。事前に調べた選んだお店は「紅緒(べにお)」さんです。
三崎港バス停から少し入ったところにあります。開店時刻から30分程経っていました。
割と知られているお店のようなので先客が居るかと思いきやさにあらず、どうも私が第一号っぽいです(笑
まあ猛暑の午前中からまぐろ丼…という向きがそうそう居るとは思えませんから、入りはやはり昼時以降なのでしょうね。
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オーソドックスな赤味の「まぐろ丼」(¥1200)もありましたが、少し奮発して「中トロ丼」(¥1500)をオーダしました。
カウンター5席、座敷2卓、テーブル?1卓の小ぢんまりとしたお店ですが、感じの良い女将さんと職人気質の主人が記憶に残ります。

程なくして運ばれてきました中トロ丼。流石は「まぐろの三崎」だけあって旨い!口の中でとろけるような様はまさに「トロ」!
自家製のタレで「ヅケ」られた中トロとホカホカのご飯が口の中で絶妙な絡みを繰り広げ、
至福の一時を味合わせてくれます。これがお手頃価格で堪能できるのですから嬉しいですね。
お好みでワサビ醤油という楽しみ方もありますが、「ヅケ」だけで十分イケます。ご馳走様でした!
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まぐろ丼を楽しんだ後は周囲を散策。結構古めかしい建物がそこここにあり、気になりました。
これは酒屋さんです。今回は実は燃料補給を殆ど行っていません。シラフでも、三浦は存分に楽しめます。
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こちらは洋服屋さん。いかにも角店っぽいスタイルをしています。
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これは本屋さん。最近ではこういった本屋さんはすっかり新鮮になってしまいました。
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これは…右は雑貨店のようですが、左はなんと司法書士事務所と表示してありました。
こうして幾つかのスナップを撮りながら、隣の三崎東岡のバスターミナルへと徒歩で向かいます。
バスターミナルといっても実に小ぢんまりしたものです。しかしそのディテールは一見に値するものです。
ここも以前に一度だけ目にした際に是非再訪したいと思っていた場所です。
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三崎東岡という停留所は、京急バス三崎営業所の最寄停留所でして、このターミナルは始発便のために設けられています。
始発便のみですからここに入る便はそう多くは無いのですが、ターミナルには上屋や便所もきちんとあります。
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切石積みの擁壁、古レール(!)を用いた上屋、便所に自販機…。
GMキットのバス営業所が脳裏に浮かびます。そしてこれまで眺めてきた旧き良き時代からの港町の街並み…
それはかつて横長のGMカタログにあったで鈴木画伯のイラストの世界に繋がるものでありましょうか。
私は今更ながら思う。これほどまでに魅力的な界隈が近傍にあったとは!
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ここには声が(も?)カワイイ制服姿の誘導のオバチャンが居まして、その詰所もきちんとあります。
バス待ちの間は馴染みの利用客と井戸端話…バスが来れば的確な笛の吹鳴で誘導します。
入って来たバスは引橋経由三浦海岸駅行。「海35」とは全然別経路の、ショートカット路線です。
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続いて入ってきたのは「須6」系統横須賀駅行。結構乗りでのある中距離路線です。
これに乗車して三崎を離れますがその前に一枚…来て良かったと思えるシーンです。
旧き良き時代の面影そのままのバスターミナル、モジュール等でも是非再現したいものです。

以下後編へ。
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by ar-2 | 2008-08-06 22:58 | 外出・旅行


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