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赤い電車は白い線

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2014年 07月 16日

東武を中心とした北関東(西部)保存車巡り(後編)

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東武を中心とした北関東(西部)保存車巡り(前編)

「マスタードシード」さんを後にして、時折小雨がパラつく関東平野に次なるスポットを目指します。



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熊谷市佐谷田に所在する、陸運会社保有の秩父鉄道デキ3とデキ4です。車番が見えないので、どっちがどちらと判別がつきませんw
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前照灯が喪われている個体は、ご覧の通り秩父鉄道の線路至近に置かれています。パンさえ上がっていれば、現役で線路上を駆ける姿に見えなくもない?
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一方、前照灯が残存している個体は陸運会社敷地内に置かれていますが、周囲を業務用のクルマというか廃車体に囲われ、その全貌を窺い知る事は出来ません(敷地外から撮影)。
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佐谷田を後にし、妻沼を目指します。かつては妻沼町として独立した行政区分でしたが、現在は熊谷市に合併されています。やがて辿り着いたのは「熊谷市妻沼展示館」です。
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此処には1983(昭58)年に廃止された、東武においては矢板線と共に唯二の非電化路線であった熊谷線で活躍していたキハ2000形2002が保存されています。見学の前に受付でその旨申し出ますが、併せて見ておきたいのがこちら。館内に入って右手すぐにある熊谷線に関する写真や資料類です。
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ここまでの東武の保存車両で、DRCとゴーナナは現役の頃に目にしていますしゴーナナに至っては乗車もしていますが、キハ2000を目にするのは生涯初めての事です。その第一印象は・・・写真の通りでした(何 室内にはラクダ色モケットのセミクロスシートが展開し、状態も良好に保存されています。
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妻沼の街を後にし利根川を越えれば、いよいよ群馬県に突入です。次なるお目当ては、かつて割烹として利用されていたという東武6000系のクハ6222です。マジックハンド式と呼ばれる旧式の幌に目が行きます。
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6000系を目にするのは、東武動物公園構内に処分保留で置かれていたのを目にして以来か・・・。車体全体を瓦屋根の上屋が覆っているので、雨漏りの心配は無さそう。側面の行先字幕も現存していて、巷間の情報通り「浅草」行でした。
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6000系の台車や主要機器は6050系に転用され、車体関係が廃棄されています。なので足回りは何かしらの代品を用意せねばならないわけで・・・。これも事前情報通りに旧形の台車を履いているのが確認できました。恐らく東武呼称でいうTRS-28Mあたり?
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クハ6222の他に東武のワラ1も2両利用されています。
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国鉄乗り入れ可能車を示す二本のアンダーラインなど、無駄に標記が忠実ですが、実は2両とも同じ車番というオチがありますw  国鉄の黒貨車全盛時代には、検査後の車番の書き直しに際して手違いで誤った番号を記してしまう事があり、そうなるとそれこそ本当?に同じ車番の貨車が発生してしまうわけです。20年くらい前の「旅と鉄道」誌に、このケースによる同車番の貨車が偶然にも同じヤードで連結されたモノクロ画像が載っていましたが、あれには驚きましたね。国鉄末期~民営化頃のジョイフルトレインの氾濫で、確か「江戸」と「あすか」で重複車番が発生していますが、それとはベクトルが些か違いますか。兎に角、このような事象を専門用語で「二車現存」と呼ぶそうです。
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次いでは保存車両巡りとしては最後の訪問先、前橋市の清華幼稚園です。ここは敷地内に東武3000系モハ3505が幼稚園施設として利用されています。近年までは東武現塗色のパターンで帯色が濃淡ピンクでしたが、現在は実車に倣って濃淡ブルー帯に落ち着いており、存在価値を高めた感じがします。
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モハ3505の履歴について簡単に触れておきますと・・・

・1947(昭22)年 運輸省規格型モハ5300形モハ5302
・1952(昭27)年 モハ3200形3204に改番
・1966(昭41)年 車体更新されモハ3500形モハ3571
・1971(昭46)年 モハ3500形モハ3505に改番
・1990(平2)年 廃車

東武3000系といいますと、この清華幼稚園の近所を走る上毛電鉄へと纏まった両数が譲渡されていますが、モハ3505はこれには含まれておらず、東武(七光台区)で一生を終えています。そんな車両が上毛電鉄沿線に運ばれてきたのは不思議な縁にも思えますが、他方、3000系の廃車が進んでいる頃はそれ以外の出物が無かったわけですから、むしろ必然であったとも言えます。
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清華幼稚園と道路を挟んだ、同園の駐車場と思しき敷地内にはバスの廃車体が・・・。これも東武の「電車」カラーしていますw(幕板がライトブルーだけど
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こちらは連結妻側。幅広貫通路は綺麗に塞がれ、パンタの上昇姿勢もベストポジションをキープ。更新時のものであろう「津覇車両」の銘板も残っています。

そんなこんなで収穫タップリの保存車巡りはつつがなく了し、残りの時間で模型店を訪れます。1軒目のペアーハンズさんも2軒目のお店も、いずれも初訪問。保存車も全て私は初訪問という事で処女づくしに感激の至りでした。記事で「北関東(西部)」としたのは「北関東(東部)」での展開の含みもあるとかないとか・・・。此度は全区間に亘ってハンドルを握っていただいた某氏には特にお世話になり、ありがとうございました。反省会は年内にはやりたいですねw

by ar-2 | 2014-07-16 18:24 | 保存車両を訪ねて


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