赤い電車は白い線

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2013年 09月 25日

渡島有情(3日目その2・松前半島外周~123D代行バスは江差を後にして)

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渡島有情(1日目・「あけぼの」に見るブルートレイン象)
渡島有情(2日目その1・回遊!函館市電)
渡島有情(2日目その2・満喫!函館市電)
渡島有情(2日目その3・七飯への途と藤城線余話)
渡島有情(3日目その1・松前半島外周~江差の街へ)

本旅程のメインテーマの一つである江差線乗車、来春廃線という後の無いタイミングながら、大雨につき乗車予定列車の運休措置とはまさに非情!しかし、旅とは常に「運」もついてまわるもの。行程を一にする誰しもが想像だにしなかった展開に驚く間もなく、運命の時計の針は止まる事を知らなかったのです。



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江差8:09発123Dの運休が告げられると、車内は絶望的というよりも「まさか」といった空気に包まれました。併せて代行バスを手配しているとの旨も告げられましたが、この123Dから「白鳥」へ乗り継ぐという旅客から懸念の声も上がります。代行バス到着までは乗車希望の確認と行先、乗車人員のカウントが進められました、やがて発車予定時刻を10分も過ぎるかという8:18頃、代行バスが到着したとの声がかかり、駅前ロータリに据え付けられた中型の貸切タイプバスに乗車します。
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123D乗車予定であった旅客はバスの座席定員の半分にも満たないほど。運休告知から諸手配までをなされたであろう駅長サン?も同乗します。このバスが「列車代行」である以上は、JR職員も「乗務」せねばならない規定的なものでしょうか(バスのドライバーはJR職員ではなく桧山ハイヤー従業員)。
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果たして123D代行バスは8:20過ぎに江差駅を発車しました。これより先は各駅を経由し、降車はもとより各駅からの乗車も扱うとの事です。まずは先程の「一駅乗車」で訪れた上ノ国、駅長サンが待合室まで出張って旅客の有無を確認しただちに発車です。次いでの中須田は「車掌車形駅舎」が貴重な駅w もうこの頃の私達は「これなら窓越しの各駅の写真が撮れるんじゃね?」と開き直っていましたw その中須田の駅舎はデッキに階段が設けられ、ここからの出入りが促されています。
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そしてホームに接するのは反対側のデッキ・・・と、車掌車形駅舎をウォークスルーするスタイルとしているのがユニーク。車掌車形駅舎とホームの位置関係も絶妙で、これはジオラマに取り入れたら面白いのでは?うむ、来年のモジュのヒントになるかどうか(謎
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次いで桂岡、ここでは駅前まで乗り付けられないのか至近の道路上に停車し、駅長サンがやはりの車掌車形駅舎まで乗車旅客の有無を確認に走ります。昨今のJR北海道は、先の特急火災に端を発し先代社長の入水自殺、そして数多の類似事故に軌道狂いの放置や続発する車両故障と、自浄能力を完全に喪失したその様はまさに「鉄道界の東電」の誹りを免れるものではないでしょう。しかし、組織がどんなに歪であっても、現場の先端ではこうして当然のように職務に従じている鉄道マンの居る事も、決して忘れてはなりません。それを踏まえた上で批判せよ、と私は思うのです。
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ここまで途中乗降ゼロで進んできた123D代行バス、次の宮越では降車がありました。無論、対向する江差行列車の代行バスがいつ来るか判らないのを前提としてです。これは後で知ったのですが、この時点では木古内発江差行(時間にして120D?)の代行バスは手配するも到着しておらず(木古内にはバスの営業拠点が無く、函館から回送せねばならないらしい)、それを思えばこの123D代行バスの手配の何とスピーディであった事でしょう。車両はもとより、ドライバー手配も突発時では一筋縄とは行かないはずですから、この点では完全に巡り合わせが良かったと言えます。

宮越には数名の同業者(もちろんクルマで)の姿が見え、通過予定時刻を過ぎても列車が現れないのを気にも留めず?123D代行バスにカメラを向けます。どうやら単なるヲタツアーの移動バスと思われたっぽいですがw 有人駅の湯ノ岱を別とすれば中間各駅には無線放送的な設備が無いので、列車が来なくてもそれが運休なのか遅延なのかを知り得ないのです。駅間で待ち構えていれば、それは尚の事でしょう。
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宮越を発って線路が近づいてくれば、木古内以遠の中間駅にして唯一交換設備を有し、且つスタフ閉塞の要員として駅員配置駅である湯ノ岱に到着。ここでは私達と他1名の降車があり、江差からの運賃¥440を駅長サンに手渡します。駅前広場で切り返しの後、大多数の旅客と駅長サンを乗せた123D代行バスは木古内を目指して行きました。
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湯ノ岱は先にも触れた通りの駅員配置駅でして、窓口もあるにはあるのですがマルスや自動券売機の類が一切無く、常備券での乗車券発売となっているのが何とも前時代的です。ここでは記念にと硬券入場券と、隣駅までの軟券を求めました。私達の他に下車した方は対向列車の代行バス(すなわち江差までの戻り便)をアテにしていたようですが、ここでその目途の立っていない事を知らされ窮しているとの事で、ここで待機されていた会長様ご尊父のクルマに御一緒し、江差まで戻る事になりました。そう、木古内に向かっていたご尊父には、123Dウヤを受けて湯ノ岱で待機いただけるよう会長様が連絡していたのですw

湯ノ岱からバスで今来た道を戻りますが、駅からほど近い撮影ポイントには悪天候にも関わらず辛抱強く列車を待つ撮影者の姿が・・・。若かりし日の自分を思い出します。485系「白鳥」を狙うべく鯨波~青海川で雨の中、数時間も傘をささずに(というか持ち合わせていなかった)佇んでいたのはいつの日だったか・・・。そんな感傷は別として、クルマを止め窓越しに運休とバス代行の顛末を告げつつ、私達は江差を目指したのです。
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湯ノ岱から走って暫くすると、江差に向かって左手に天ノ川駅なる「模擬駅」が出現します。それが模擬である以上「駅」では決して無いので、列車が停車する事はありません。
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ホームをイメージしたであろう土台は線路から一定の距離をもって離してあります。これは列車の運行に支障を来さないようにという配慮に依るものでしょうが、(営業路線上において)ホームでない構造物は一定の距離以上を線路から開けねばならない規定があったはずで、それも作用しているのではと思いました。偶に、ホームの改良等で使用停止となった延長部分の線路に接する端面を削ってあるケースがありますが、これがまさにその適用です(その処理が見られるケースとしては横浜駅9・10番ホームの東京方や、大森駅ホームの東京方に現存する旧延長部、京急の旧・平沼駅跡、上越線の北湯檜曽信号場(旧・湯檜曽駅)跡など)。
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面白いのは鉄道のみならず、バス停も「天ノ川駅前」とされている事ですw
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ただこちらは「模擬」では決して無く、団体用停留所としての機能を有しているのが大きなポイント。まあその機会が如何ほどあるか、定かではありませんが(汗
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「天ノ川」というのはとってつけた名称ではなく、踏切の固有名称でも反映されています。模擬駅・天ノ川の見学を終え、時折物凄い雨に見舞われながら江差駅前に到着。本日三度目の江差駅です(ここ重要w)。湯ノ岱から御一緒した方とはここでお別れしましたが、彼から聞かされたここまでのスケジュールを知るに至り驚きました。道内在住の彼は昨日にクルマで江差入りし、江差では数少ないホテルに宿泊。やや寝坊気味にして123Dに乗車したのだとか・・・そう、私が最も「ありえない」と考えていた江差宿泊パターンを実践されていたのです。それも聞けば彼のみに留まらず結構な数が居て、大抵は江差6:44発の始発便121Dに乗車したようだとか・・・。

私も線路際から遠ざかって少々鈍くなっていたのでしょう。冷静に考えれば来春5月の廃止が確定している路線を取り巻く行動パターンに、「ありえない、というのはありえない」はずなのですから。再訪の可否は現段階では何とも言えませんが、三度目の江差駅に向かう途上で江差線をオーバーパスした道路橋から日本海側を向くと、よさげなアングルが得られそうである・・・というメモをここに残しておきますw

3日目その3に続く)
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by ar-2 | 2013-09-25 15:58 | 外出・旅行


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