赤い電車は白い線

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2013年 07月 24日

行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(3日目その1・ウミネコ舞う三陸の海~浄土ヶ浜遊覧船)

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行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(1日目・「ビーム1」は三陸を目指して)
行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その1・朝の宮古駅前の表情とバス観察)
行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その2・重茂半島への路、大津波の傷跡と共に)
行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その3・県北バス重茂車庫を視る!)
行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その4・山田支所往還~山田町のいま)
行くぜ東北!三陸の「いま」と県北バスを訪ね視て(2日目その5・県北バス宮古営業所訪問と一日の終わり)

明けて7月13日(土)、朝・・・客室から海は望めませんが、露に濡れた緑が眩しい・・・雨天です。
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朝食は6:30からの営業と健全そのものですが、とりわけ平日を起点とする宿泊客はおしなべて年輩層が多く、早起きは得てして苦にならないのでしょう。やはりのバイキングで朝食を済ませ3日目を迎えたわけですが、本日の行動計画の前半は浄土ヶ浜遊覧船乗船を予定としました。

浄土ヶ浜遊覧船は浄土ヶ浜ビジターセンターから結節する遊覧船発着所を起点に、約40分の所要時分で宮古湾の北側を回遊するコースとされ、平日については原則的に15名以上の団体需要による臨時運行、土曜・休日と月曜は定期便として5便が設定されていますが、これに限らず団体需要などにより随時臨時便を運行し、フレシキブルに対応しているようです。休暇村からの送迎バスは宮古駅前のみならず浄土ヶ浜までも対応いただけるので、従業員に本日の遊覧船運航予定を尋ねると、所定であれば9:30発が定期便の初便であるところ、団体客の予約が入っており8:40発の臨時便が運航されると報されました。
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8:15発の送迎バスは休暇村を発ち、昨日と同じ大き目のワゴン車はR45を経て浄土ヶ浜ビジターセンター前(第一駐車場)に到着。ここから遊覧船乗車となるのですが、ビジターセンターに併設されたチケットカウンターが目につきにくい上に、チケット購入後の遊覧船発着所までのガイダンスも不十分で(窓口で尋ねたら教えてはくれましたが)、どちらかというと団体客ウェイトに置かれている印象がありました。特に今回は遊覧船出航時刻まで余裕が無かったので、気が気ではありませんでした。
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その遊覧船発着所はまずビジターセンターの階下へエレベータで降り、正面に見える出口から木造桟橋の遊歩道へと出ます。ここを歩いて発着所まで向かうわけですが、結構距離があるので乗船に際しては時間に余裕をもたせたほうが無難です。その木造桟橋の下には岸に沿った小さな舗装路が見え、これがかつての発着所までの通路であったのだなと想像。現在の木造桟橋の構造からしても、バリアフリー化を意識して付け替えられたのでしょう。そんなこんなで駆け足で向かい、ようやく乗船です。
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乗船した「第16陸中丸」では2階席へと誘導され、前半分が普通船室、後半分が開放船室となっています。多分にもれず年輩層で占められている団体客は普通船室に固まっていますが、折角の遊覧船なので人影まばら(雨天なので)な開放船室へ。そこから岸壁を見下ろすと「岩手県北自動車(株)遊覧船事業部航路管理所」と掲げられた詰所が・・・そう、ここ浄土ヶ浜遊覧船(正しくは「みやこ浄土ヶ浜遊覧船」)は県北バスの直営事業なのです。
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開放船室は天井がテント張りでして、出航前からそのテント上で何かが蠢いているような・・・そう、遊覧船の旅を演出する大事なキャストでもあるウミネコの群れです。第16陸中丸が「ポー」という汽笛と共に出航すれば、それまで留まっていたウミネコたちが船の両弦に展開し、何とも賑やかなクルージングが始まります。
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三陸と言えばウミネコ、ウミネコと言えば・・・うみねこパンですねw ここ浄土ヶ浜遊覧船では船内で販売しているその名も「うみねこパン」で、すっかり餌付け(訓練とも言う)されたウミネコたちへの餌やりが可能です。このうみねこパンのシステム、意外に知名度が低いようですが(私の帰浜後に職場で聴いた範囲)判りやすく言えば奈良公園のシカせんべいと同じで、あれのウミネコver.なのです。うみねこパンは海藻類が練り込んであるとかで、人間の食用も可能とかw そのお味が気になりますね(味見すればよかった)。

うみねこへの餌やりのポイントですが、うみねこパンを小さく千切るのは当然としても、それを指先から直接餌やりするのはオススメできません。ウミネコのクチバシは当然のように固いので、思わぬ怪我をする危険があるからです。なので千切ったうみねこパンを中空にポイッと放るのがスタンダードな作法でして、船と並行して飛翔するウミネコのタイミングに合わせて放るのも一興です(これがなかなかハマる)。ウミネコもさるものと言うか、の海面へと落下するパン切れを急降下で見事キャッチする手合いも居て、その訓練度合に唸らされますw
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雨の三陸は霧にかすみ、幻想的な海岸段丘を横目にウミネコの一群に守られた第16陸中丸は、宮古湾北端の姉ヶ崎を目指します。ここ姉ヶ崎は今回宿泊した「休暇村陸中宮古」の所在地ですから、ぐるっと一回りしてきた格好になるのです。
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海中に沈む防波堤、進む再興。その傍らでウミネコは、あの日と変わる事無く今日を飛び続けているのでしょう。
2年前の3月11日、その日もここ浄土ヶ浜遊覧船は通常通り運航されていました。地震発生時はちょうど団体客の臨時便の運航を終えて発着所に戻った折でしたが、機関士さんたちの機転で発着所に留まるのは危険と判断し、沖合へと舵を切り出航。果たして大津波を乗り越えるも、自衛隊の救助が来るまでは船内に在った販売用のうみねこパンで食を繋ぎ、発着所へと戻れたのは3月13日の午前中で実に避難から42時間が経っていたのだそうです(船内ガイドによる)。
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その42時間の海上漂流を経験し、今も遊覧船として運航されているのが実に今回乗船している第16陸中丸でして、他に2隻あった遊覧船(1隻はドック入場中、1隻は係留中)がいずれも打ち上げられ廃船処分されてそまった中にあって、唯一生き残った浄土ヶ浜遊覧船なのです。そのためこの第16陸中丸には「奇跡の~」という冠が付けられる事が多々あるようですが、そもそも奇跡なぞを絶体絶命の渦中にあって狙うであろうはずもなく、その場面場面において「決死であった切実さ」を軽薄な「奇跡の~」で一括りにし、印象を薄らめてしまう事は適切に思えず、慎重に扱われるべきではないでしょうか。。
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姉ヶ崎に達した第16陸中丸は大きくターンして、今来た航跡を辿ります。ウミネコも生き物ですから当然のように飛び疲れる?わけであり、欄干に留まって一服の面持ち。ウミネコはその名の通り「ミャーミャー」という可愛らしい鳴き声に特徴がありますが、中には「エサをもっとくれ!」と言わんばかりにギャーギャーと鳴き喚く手合いもw
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タップリ40分、リアス式海岸の景とウミネコを満喫し発着所へと戻りました。因みに観光地写真などで定番となっている浄土ヶ浜のイメージスポットはここではなく、バス停で言うところの「奥浄土ヶ浜」が相当します。遊覧船発着所からは遊歩道でアクセス可能ですから、時間に余裕のある折には見ておきたいものです。
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木造桟橋からビジターセンターを抜け、傍らにあるかつての「浄土ヶ浜ターミナルビル」(現在は破産につき閉鎖)の展望台へと上がってみます。眼下からは「ポー」という汽笛を鳴らし、ウミネコとともに湾へと繰り出して行く第16陸中丸の姿がありました。

3日目その2に続く)
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by ar-2 | 2013-07-24 11:35 | 外出・旅行


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