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赤い電車は白い線

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2013年 05月 08日

「私のきたかまくら」(番外録・E217あれこれ)※記事再修正済

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「私のきたかまくら」(序~その1)
「私のきたかまくら」(その2)
「私のきたかまくら」(その3)
「私のきたかまくら」(その4)
「私のきたかまくら」(その5)

今回はモジュの製作ではなく、購入をここに至って検討しているE217系(もちろん模型ね)について備忘録的に触れてみたいと思います。日頃よりプレハブ、プレハブという蔑称のもとに、通勤時の無聊と共に単なる移動手段に過ぎず、趣味的な興味が無きに等しいE××系群。そのなかでもE217系は地元沿線界隈ということもあり、登場時から私にとっては割合近い存在にして、現在も通勤で恒常的に乗車の機会にある車両です。

プレハブの先鞭を付けた901系→209系沿線の在であった私にとって、その近郊型版がE217系であるという程度の認識からか、デビュー直後でも殆ど感激を覚えなかったのと対照的に、スカ線/東海道沿線の在であった当時の高校の同級生は「櫛形LEDスクロール表示機」や「ドアチャイム」にひどく感激していたのです。そう、あの頃のプレハブには「未来」があった。各家庭レベルでもインターネットはおろか携帯電話ですら殆ど普及していなかった1994(平6)年・・・既に19年も前の昔話です。
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E217系にまつわる「未来」といえばこれを置いては他にありません。量産先行編成である第2編成に備えられた「異車種併結読換装置」により、制御方式/ブレーキ方式の全く異なる113系との協調運転を可能としたのです。俗に言う琴電でのHL車/電カム車による「総括非協調運転」とは全く違い、電気的に同期させる事はもとより113系対応のジャンパ栓も備えた本格的なものでした。現在は既に撤去されてしまった同装置ですが、これを活かしての連結試運転が数度行われ、当時の友人の目撃情報を頼りにやはり高校下校後にカメラ持参で線路際へ掛けつけ、ダイヤも知らず運行の確定も得ない中で捉えたE217系と113系の「美事」なコンビネーションは、約20年を経た今でもその感動色褪せる事なく、私にとってかけがえのない記憶となっています。

そう、あの頃のプレハブには未来があった!というのも、この「異車種併結読換装置」が非常時を想定したものではなく・・・
★将来における既存車との併結運転に向けて既存車113系との併結運転を考慮★
という展望を持ち得てのものであり、且つ前面貫通扉についても・・・
★貫通扉はプラグ式で、助士側にスライドし、E217系どうしのほか、113系との併結時にも開閉可能な構造とした★
とされているあたり、かなり具体的に113系との併結を意識した設計がなされていたのだと思います(以上★印間は「鉄道ファン」誌№404・1994年12月号新車ガイドより引用)。

今更ながら前面ステップが分割された構造だったのも、113系との併結が念頭にあったのか?と推測してみたりもしますが、その真相は知る由もありません。果たして「異車種併結読換装置」は量産車へと引き継がれず113系ともども歴史の彼方へと消え去ってしまったわけですが、その試運転時の記録もweb上では殆ど見られず、それどころか併結が試運転を含め一切無かった旨の記述さえある始末なので、その「事実」の再認識を広めたく弊ブログでは再掲(この記事以来5年ぶり)の画像である事を承知の上で展開した次第です(ここぞとばかりのドヤ顔)。

さて、肝心の模型のハナシですが、トミー製は宗旨上の観点からさておくとして、言わずもがなのカトー製について自分なりに調べたアイテムラインナップを纏めておきます。

★旧塗装・旧ロット(2005年発売・絶版)
10-495 E217系8両基本セット ¥18800
10-496 E217系3両増結セット ¥4200
10-497 E217系4両セット ¥12600

実車で言うところの量産車である2次車以降をモデルタイプとした製品。先頭部ライトケースが従前よりの大型のもので、客室内にまで干渉しています。動力はE231系500番台(単品)で初採用された「低速動力」(ここでの便宜的呼称)で、これは動力台車のギアをサイズを変えずに歯数を多くし減速比を高めたもので、発進時の滑らかなスロースタートがウリとされたものです。対してトップスピードは従来品に劣るというウイークポイントもあり、結局E217系モデルでも本ロットにのみ採用されるに留まりました。

★旧塗装・新ロット(2007年発売・絶版)
セットの構成及び価格はそのままでモデルタイプが変更されており、前面非貫通化(見付は不変)及び側面行先表示機のLED化がなされ、且つロングシート車の客扉間側窓のピラーを2本(つまりクロスシート車と共通)からオフセットの1本へと改められた7次車以降をタイプとしています。ギミック的には先頭部のライトケースが小型のものへと改良され、客室への干渉が無くなったばかりか運転台のシースルー化も実現。動力ユニットも前述の通り、低速仕様から通常のものへと改められています。トレーラー台車の固定方式もネジ留からダイレクトマウント(スナップフィット)へと仕様変更、未確認ながら車輪のローフランジ仕様「取り止め」もなされている可能性があります。尚、本ロットについては便宜的に「後期形」もしくは「改良品」と呼称されている場合もあります。

★旧塗装・新ロット・セット構成変更版(2008年発売)
10-574 E217系 横須賀線・総武線基本セット(4両) ¥11550
10-575 E217系 横須賀線・総武線増結セットA(4両) ¥8505
10-576 E217系 横須賀線・総武線増結セットB(3両) ¥4410
10-497(新) E217系 横須賀線・総武線付属編成セット(4両) ¥13230

上記の旧塗装・新ロットは、更にセット自体の構成が「買い求めやすさ」をウリとした方針転換により大きくそのセット構成を変え、11両の基本編成相当が3セット構成と細分化されています。対して付属編成の4両はモデルタイプの変更だけに留まっていますので、品番も旧ロットと同じく10-497のままであるわけです。

★新塗装
10-843 E217系 横須賀線・総武線(新色)基本セット(4両) ¥11550
10-844 E217系 横須賀線・総武線(新色)増結セットA(4両) ¥8505
10-845 E217系 横須賀線・総武線(新色)増結セットB(3両) ¥4410 
10-846 E217系 横須賀線・総武線(新色)付属編成セット(4両) ¥13545

実車で言うところの「更新車」がモデルタイプ。基本的なスペックは旧塗装・新ロットを踏襲していますが、強化型スカート装備や更新に関わる床下機器の変更に対応しているのはもとより、細かい所では先頭車の中央側窓が「ト」の字状開閉可能窓化された仕様となるなど、限りなく「現時点」でのE217系の姿を再現しています。現在製作を進めている「私のきたかまくら」然りですが、113系との共存を考えると更新車は対象外・・・しかし旧塗装もまさかの仕様違いで、しかも入手が色々微妙だったりと悩ましいです。

さて、どうなることやら・・・。
(その6)に続く

※本項内容にについては不明確な部分もありますので、おいおい判明次第加筆したいと思います

by ar-2 | 2013-05-08 10:12 | 鉄道模型(国鉄・JR)


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