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赤い電車は白い線

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2013年 01月 29日

3月改正によせて~湾岸激震

本日は3本予定していますが、これは2本目です。
1本目はこちら→エアロスターKの時代~我が神奈中回想録(2)~走るチビッ子ギャラリーバス「カナちゃん号」!
3本目はこちら→汲沢飯店(ぐみはん)

本タイトルの「3月改正」ですが、これは5直に沸く?副都心線絡みでは決してありません。それは・・・

JR京葉線白紙ダイヤ改正


に他なりません。その詳細はこちら→(千葉支社PDF)
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私自身は恒常的に通勤で利用する京葉線。その利用区間は(朝)東京→舞浜/(夕)舞浜→東京に限られるので、実際には列車種別で不便をかこう事はありません。しかし此度の改正内容は、実に1990(平2)年3月の京葉線東京開業による全通以来の「白紙」とも言える内容であり、特筆せずにはいられませんでした。その実、2002(平14)年の改正を白紙と捉える向きもありますが、私的には今改正のインパクトの大きさがそれを凌駕します。その内容としての幹、まずは

「平日朝ラッシュ時の快速全廃→各駅停車化」


です。平たく言うと

「余裕時分の無い朝間は全部平等にしちゃえばイイじゃない!京葉も、武蔵野(後述)も!」、と。

但し極端な性格を有す蘇我→新木場ノンストップの「通勤快速」は存置されるので、この二極化によって見かけ上のダイヤは相当スリムになるはずです。京葉線に限らずですが、朝ラッシュ時のダイヤ乱れは一波が万波を呼び、そこに複数の列車種別が入り乱れ、且つそれを存置させようとするとどうしても偏りが生じます。これを解消するには例えば東海道線で言えば品川打ち切りでの回収や、スカ線で言う直通運転の中止といった急場凌ぎが考えられますが、東京地下の「ドン突き4線」で途中に逃げ場所皆無の京葉線の線路条件にあっては、大混乱は必至なのです。

昨日がそうでしたが、房総半島内での大雪及び車両点検による影響をモロ被りした京葉線は鉄板のお約束で東京駅満線の儀式に及び、潮見上りに通勤快速を抑止させども当然のように開扉措置はせず、北風吹き荒ぶホームで乗客が佇立するシュールな光景が見られたかと思えば、続行する上りは快速、武蔵野快速と、牛歩のダンゴ行進を眼前に果たしてあの旅客が潮見のホームから暖かい車内へと収まるのは何(十)分後かなと、他人事とは言いえ機ある毎に混乱する当線の脆弱さを改めて噛みしめさせられたのです。

兎に角、平日朝ラッシュ時の快速全廃により各駅停車と通勤快速への二極化により、前述のような一部通過駅の旅客が極端な不遇を囲う機会は相当減るはずで、且つ混雑率の平均化には繋がるのかも知れません。ただ、これにより逆にこれまで快速の恩恵を受けていた旅客にあっては乗車時分の増加から免れず、通勤途上のフラストレーション増加にも一役買いそうで、路線治安の低下が懸念されます。極端な見据え方かもしれませんが、今はそういう世の中です。そしてもう一つの幹が・・・
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「武蔵野線全列車各駅停車化」


です。イメージ画像に悪意はありませんが、ある意味この路線(武蔵野線系統)の性質を端的に表していると言えます。兎に角武蔵野線に対してのイメージで、私の聞く限りで「良い」ものは何一つありません。聞こえてくるのはマイナスイメージばかりで「混んでいる」「(直通の)本数が少ない」「兎に角混んでいる」というものばかり。もっと言うと民度も相当アレなようで、これについては本題と乖離するので敢えて踏込みませんが、兎に角千葉支社はそんな路線だけにか今改正では頑張ったようで、平日朝ラッシュ時に1本を西船橋から東京へと延長しています。データイムについては前改正で東京方面の直通は増発しているので、今改正での増発は南船橋系統に留まるも、こちらの需要も多いようなので何よりの措置でしょう。

その増発以上に、大きな大きなメス入れとなったのは京葉線全通以来23年間続いた快速運転の廃止で、日常的には行われていなかった武蔵野線直通による京葉線内各駅停車が終日に及ぶのです。「日常的に」と記したのは、大晦日の終夜運転時やダイヤ乱れによる突発の西船橋行でこれが行われていたためで、何にせよイレギュラーであったものが「日常」になるのかと思うと感慨深いものがあります。これは先の「通勤快速と各駅停車の二極化」にリンクするもので、この「痛み」無くして実現し得なかったものです。

その消えゆく武蔵野快速、通過駅が葛西臨海公園(土休日は停車)、潮見、越中島のみとなれば「快速」としての付加価値がどれだけであったかと、それこそ外野的には訝る向きもありましょうが、武蔵野線内から乗り換えなし(西船橋で乗り換えるとしても総武快速の停車駅ではない)で東京へと速達できるメリットは決して少なくなかったはずで、そのあたりの反応も様々かと思われます。

最後になりましたが、舞浜駅前の某園アクセスとしての機能に関わる影響は・・・というと、実際案ずるものとはならないでしょう。某園へはその性格上土休日の旅客が圧倒的に多く(土休日は京葉快速は終日継続)、更には「快速が速い」という先入観から先行して追い抜きの無い各駅停車が敬遠される傾向があるぐらいで、もっと言うと武蔵野直通に至っては「方向違い」という認識があるのか、全く見向きもしないケースさえも普通にあります。東京駅構内では特急以外「全列車舞浜停車」の周知に努めていますが・・・。

そんなわけで、平日朝間の慌ただしい頃合に、ほぼ等しくの旅客が所用時分増大という、捉えようによっては「不遇」をかこう事となりますが、こんな世の中ですからせいぜい気持ちだけは「ゆとり」を有して欲しいものです。朝の1分の貴重さは判りますが、全てが自身に合わせてくれると思ったら大間違い、自分から合わせる事こそ肝要であり、その順応性は個々の資質そのものと申しても過言ではありません。兎に角、3月改正以降「極端だが合理的」なダイヤへと激変する京葉線における表情が興味津々です。久々?に湾岸がアツくなりそうです。

by ar-2 | 2013-01-29 19:38 | ベイシティライン・京葉


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