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赤い電車は白い線

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2011年 10月 09日

【初回にして】セカイの車窓から・・・ポーランドの巻【最終回?】

市井は三連休の真っ只中です。今朝方の出勤時に京葉線から見た首都高湾岸線は、葛西の手前からおびただしい車列が微動だにしていませんでした。聞くところによると逆方向の浦安市内も相当な混雑だったとか。あれでは降りるまで果たして何時間かかったのでしょうか・・・。そんな私のルーティーンは平時通り(謎 なわけですが、おかげでナカナカ時間がとれず湖国大観の続記事が纏められません・・・。今回はそれを濁すというか、ちょっと毛色の変わった記事を短編で紹介します。

それは・・・弊ブログにおける有史以来初の「海外」の鉄道ネタです。といってもこれは私自身が体験したものではなく、過日に実母がポーランドへ洋行(=海外旅行)へと出向いた際にどういった風の吹き回しか鉄道へもレンズを向けており、その土産話ついでではありませんがメモリーカードを受け取って画像を取り込んだわけです。普段なら特段に海外の鉄道に対して関心を抱く事は稀なのですが、やはり近親者が見聞してきたという点だけでもその度合いは違ってくるのです。

ポーランドという国家の概略については興味の範囲でググっていただくとして、やはりその存在として大きくのしかかるのは
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所である事は言わずもがなでありましょう。実母自身が「安保世代」というのもありますが、実際に現地(複数個所両方をまわったそうです)に接した所感はとても写真を撮ろうという気になどなれない・・・というものでした。私自身は政治(含イデオロギー)やお金のハナシは基本的に大嫌いなので必要以上に論点を拡げるつもりはありませんが、何にしても数多の事象の伝聞に関わる部分を、自身の目で見て感じ更には「伝える」ということは極めて重要な事と思います。
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ちょっとハナシが逸れかけましたが、早速画像の紹介と行きましょう。実母は主にワルシャワ中心で見てきたそうですが(といってもツアーです)、まずはこの客車・・・明るい色彩の車体にオニギリの頭頂部のような屋根断面を有し、連結器周りにはバッファーを備え更にはゴム製のゴツい幌枠等・・・といかにも「西欧」の香りがプンプンします。
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対してこちらは・・・郊外電車でしょうか。屋上にはパンタが見え、憶測ですが機器のビジュアルからして交流方式に思えます。腰板のリブや薄い幕板からは「東欧」の香りが感じられ、このあたりはかつてポーランドが呑み込まれた悲劇的な歴史が色んな意味で尾を引き、そしてその残滓が姿態を変えど残っているのではと思います。勿論、地続きというのもありましょうが・・・。
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こちらはうって変わって市内電車?です。スケルトンボディというか、かつての都電8000を思わせるような華奢さを漂わせたスクウェアなボディはやはり東欧チックであり、永らくの共産主義支配下にあったことを嫌でも感じさせられます。注目すべきは手前の1217と記された車両、2両連結のようですが運転席回りが怪しいですし、前照灯の類も見えません。恐らくこれは終端部でループ線などにより編成毎方向転換しているのではと考えられ、また併せて右側通行である事も判ります。
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上画像の後打ち前の画像がこちらです。2両連結の市内電車の車番?は右の車両から1216と1217の連番です。連結部には簡単ながらもロープ状の接触防止柵が張られて、また車両の出入口は二箇所が中央に集約されるという独特なものでこの辺りは乗降方式が関わっているのでしょうか。屋上には「く」の字パンタ(シングルアームではない)が2両共聳えています。こちらの注目すべき点はというと手前に写るバスと市内電車のカラーリングがどう見ても共通に見えてしまう事であり、恐らくCIの一つではないかと推測されます。

実母が主に滞在したワルシャワ一帯では、公共施設であっても便所が有料であったり、トイレットペーパーなぞ日本における40ウン年前の質の悪いモノのそれであった・・・のだそうです。他方、ホテルに至っては特に断りもなく愛玩動物との宿泊が可能であったりなど、日本の小市民的感覚から見て「おおらか」な面もあったそうです。何が良くて何が悪い・・・という議論に終点はありません。国家レベルに留まらず沢山の事象に直接的であれ間接的であれ触れる事によって、色んな意味での「裾野」を拡げる事は有為であると私は考えます。それは「立場」が逆転してもまた然りです。

実母くらいの齢ですとある程度の蓄えがあるのか、今も某国へと洋行に出向いています。その折にはひょっとしたら鉄道に関わるカットがある・・・やも知れず、再び「セカイの車窓」からがアップデートされる可能性もゼロではないでしょう。

by ar-2 | 2011-10-09 22:36 | その他の鉄道


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