赤い電車は白い線

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2011年 04月 10日

春旅!西国に路面電車を追って(1日目広島編その5 市内線踏破・・・そして)

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1日目広島編その4

ヒロデン無双もいよいよ大詰めですが、根っからのレールファンは一日乗車券を手に飽きもせず路面電車に乗り続けます。



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銀山町からは17:24の1号線の「単車」に乗車します。1号線は通常連接車による運行ですが、ラッシュ時にはイレギュラーともいうべき単車での運用もあります。これは各電停の時刻表に明示してありますから捉えるのは容易です。やってきた単車は800形でした。紙屋町東で降りて対向の1号線の単車を迎撃、画像がそれで1900形によるものです。パッと見は珍しく感じられませんが(笑
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更に1号線で広大附属学校前へ移動、ここではやはりイレギュラーである5号線の「連接車」運用を狙います。やがて姿を見せたのは3000形3003、広告電車ですがこちら側の前面・側面は「CHINTAI」で反対側は「エイブル」のリバーシブルです。この編成は昼間は千田車庫のクラに留置されていたもので、やはりラッシュ時中心の稼動を実感します。
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そして対向の5号線も連接車!3000形3004です。やはりこの編成も昼間千田車庫のクラに収まっていました。広告は「ヒロデンボウル」。3000形は現在7編成が在籍し且つ「宮島線直通色」を纏う最後の稼動形式でもありますが、その体躯を活かした活躍は今しばらく続きそうです。
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広大附属学校前からは3号線で土橋に出、アタリをつけておいたお店で夕食。その後まだ夜も早い?というわけで市内線で本日未乗車の十日市町~横川駅と八丁堀~白島を目指します。まず土橋からは7号線で横川駅へダイレクトに移動します。横川駅は十数年前に来た時は道路上に簡素な電停があるのみでしたが、今や駅前ロータリーに組み込まれて傍らのアーケードやJRの駅にウォークスルーできる、立派な電停に生まれ変わっていました。
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ここ横川駅からは7号線広電本社前行と8号線江波行が発着していますが、7号線はかつて野球開催時などの多客時に運行される臨時系統だったものがレギュラー化された由。路面電車がシッカリと広島における交通機関として根付いている事を印象付ける好事例です。また7号線と8号線にもイレギュラーの連接車運用があり、平日のみですが横川駅発17:16(7号線)、18:18(8号線)が該当です。
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横川駅からは7号線で紙屋町西、そこから2号線で八丁堀と乗り継ぎます。ここ八丁堀からは9号線で白島まで乗車します。八丁堀~白島間の白島線は9号線が往来する単独運行路線で、軌条は本線と接続していますが他路線との乗り入れはなされていません。全長1.2キロというミニマムさから線内運賃も¥100と割安(他路線乗り継ぎは¥150)です。
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ここ白島線で忘れられないのは、数年前には広島商工会議所が渋滞解消を名目に白島線の廃止を提案したことです。これにはすぐさま広島市や広島電鉄、そして多くの広島市民が異論を唱え、慌てて廃止案を撤回する始末となったのです。
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広島における路面電車も、かつて他の大都市がそうであったようにモータリゼーション(自動車化)の波に呑まれ、お約束ともいえる「軌道敷内への自動車乗入れ認可」により路面電車の定時性喪失→乗客減少による経営悪化という判で押した様な流れがありました。しかし広島電鉄は世の「路面電車不要論」に真っ向から対決するという、当時からすれば時代に逆行する姿勢を掲げたのです。もし広島の路面電車が「公営」であったならば、このような結論に至ることはなかったであろうと私は思うのですが如何でしょうか。
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広島電鉄は路面電車の生き残りを賭した合理化による経営改善を進め、元大阪市電の750形を皮切りとした他都市からの移籍車による車輌の体質改善とワンマン化を図り、更には広島県警等行政と連携し路面電車のあり方を模索、そしてついに1971(昭46)年12月には8年振りの「軌道敷内への自動車乗入れ禁止」措置を勝ち取り、続いて市内全面駐車禁止措置、我が国初の電車優先信号の設置等、まさに「官民一体」となって路面電車の存続に取り組み、その後の乗客数は伸び悩んだものの1972(昭47)年度以降は黒字経営を続け、広島電鉄は我が国の路面電車におけるまさにオピニオンリーダーたる存在となっているのです。
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ヒロデン接して感じたのは、1日を通じて乗客の多い事であり、また「PASPY」と呼ばれるICシステムの普及にも順応していることにより「いつでも・どこでも・気軽に」利用できる交通機関としての地位が確立されているということです。とりわけ私のようなヨソ者にとって見知らぬ土地でのバス利用は、例え趣味者であってもスムースに即応できるとは思えず、それが路面電車のように街の「シンボリック」であれば、大きな駅や中心地に運んでくれるであろうという「安心感」を抱けるのです。

メインストリートに響き渡る轍の音色、バリアフリーを追求し進化する新鋭トラム、それは黙っていても「譲り合い」精神の満つる希望の「ハコ」!被爆してなお稼動し続ける車輌、そしてそれを守り続ける人々、車齢半世紀を超える車輌が吊り掛け駆動で叫び上げ「使い捨て時代」に毒を吐く!そのスケールと活気に全てのレールファン、路面電車ファンは瞳を輝かさずにはいられないでしょう。

広島へ、是非!

(広島編~おわり、2日目岡山編その1に続く)
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by ar-2 | 2011-04-10 22:07 | 外出・旅行


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