赤い電車は白い線

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2011年 04月 09日

春旅!西国に路面電車を追って(1日目広島編その3 千田車庫見学の巻)

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1日目広島編その2

土橋付近での撮影を終え、直近の小網町から2号線のグリーンムーバーで移動します。朝方に本通で目にした652の入庫後やあまり稼動していない3000形(後述)が気になり、工場を併設するヒロデン最大の車庫・千田車庫へと向かいます。



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記録が前後しますが、こちらは朝方の652との遭遇後に捉えた3000形3006号です。3000形の出自は西鉄福岡市内線の2車体連接車1100・1200・1300の各形式で、これらを12編成(計24両)購入し、ヒロデンにおいては最終的に3車体連接車8編成に纏められたものです。当初は宮島線直通の主力として活躍しましたが、現在はその場を市内線に見出し、収容力の大きさを活かしてラッシュ時を中心に活躍しています。

画像の3006ですが、中間車(C車という)と先頭車(A車とB車)の側窓の大きさがと屋根肩のRが異なるのにご注目。これはそれぞれの出自がC車は1100形、A・B車は1200形であることによるものです。他の編成はというと3005がA~C車とも1100形を出自とし角張った前頭部を有しているほかは、外観上に差異の無い1200・1300形出自でスッキリ纏められています。その3005は当日はというと千田車庫の工場に入場し、パテ盛りを伴いながら修繕してもらっていました。
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2号線のグリーンムーバーで紙屋町西へ、ここから7号線の元大阪市900形に乗り換えて広電本社前へと移動します。小網町から広電本社前ですと3号線でダイレクトに至れますが、1日乗車券の身であれば乗り換えを伴うも時間を有効に使えます。広電本社前はその名の通り本社ビル前にあり、隣接して市内線の千田車庫があります。電停の前には車庫の詰所兼窓口がありますので、ここで来意を告げて撮影・構内立ち入り許可を得ます。また、立ち入り者の氏名・住所を記すノートも用意されていますので、そのあたりは然るべき手続きを踏めば基本的にOKとなっています。なお、留置車両車内への立ち入りはお約束通り禁じられています。

手続きを済ませ早速構内へ!軌道面は舗装されているので足許は安定していますが、分岐器の駆動部やウエスが染み込んだ箇所もあるので、くれぐれも油断しないよう注意が必要です。画像は左から元西鉄福岡市内の3000形、元京都市の1900形、元大阪市の750形です。3000形のポジションが元神戸市であったならば「路面電車・三都物語」が展開するわけですが、元神戸市は今や582と1156の2両のみですから、そのチャンスはナカナカ得がたい・・・なんてのは贅沢ですね。眼前の路面電車パラダイスを余すことなく記録したいところです。
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朝方に本通で遭遇した652は当然のように入庫していました。しかし、Zパンタは上昇し通電状態のままのようです。いつでも出庫できる体勢にしてあるのかも知れません。
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その652の生い立ちを語る銘板!右書きの「昭和十七年 木南車輌」が本当に愛おしいです。
※木南車輌=きなみ しゃりょう と読みます
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その652の奥に留置されているのは神戸市電1100形を出自とする1100形1156、車端でカーブして落ち込む幕板が何とも優雅です。神戸市電1100形は1955(昭30)~1956(昭31)にかけ8両が製造され、うち1両は平行カルダン駆動、7両は直角カルダン駆動というハイスペックを有しました。しかしながら直角カルダンの調子が思わしくなかったのと、関節制御故にレスポンスが悪かったのか、後に全車が直接制御・吊り掛け駆動へと時代を逆行するように改められてしまいました。
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ヒロデンへは1971(昭46)年に7両が興し入れし、外観上は同じである1100形(5両)も揃ってやってきました。1100形は製造当初から吊り掛け駆動であった事が特徴である他は、車内の床敷が1150形は板張り、1100形はロンリウム張であるぐらいしか差がなかったようです。1100形は一足先に全廃となり、現在は1150形の1156が朝ラッシュ時中心にの稼動するのみとなっています。
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こちらは大阪市電の750形769です。この750形は出自の3形式を集約した総22両のグループでして、分類としては以下の通りになります。

・大阪市1601形出自→751~760(現在全廃)
・大阪市1651形出自→761~764
・大阪市1801形出自→765~772

外観上の特徴としては1601形グループの側窓が一段下降窓であるくらいですが、現存する1651形グループと1801形グループとでは製造年に違いを見せており、1651形グループが1940(昭15)年木南車輌製、1801形グループが1950(昭25)年富士車輌製となっています。なお車番についてですが上記は入線時のものであり、その後に一部で改番がなされているのでグループ内での連続性が崩れています。
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画像の769、即ち1801形グループは現在3両が在籍。お約束の下半身?ですが、これは「大阪市電形」とも呼ばれる鋳鋼製KS-46L台車です。画像の通り軸バネのみならず枕バネもがコイルバネとなっているのが特徴ですが、この容姿に見覚えが・・・。
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そうです。嵐電のモボ611・615・501も同じKS-46Lを履いていましたね。画像は本年2月の記録です。こちらは枕バネが板バネとなっているのがお判りいただけましょうか。
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こちらは1651形グループの761です。同グループも現在3両が在籍、都合750形は6両が現有しています。古参的存在ですが日中でも半数くらいは稼動しているようです。今回は残念ながら乗車の機会がありませんでしたが・・・。
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その761が履く台車はブリル77E!シビれますね~。現役のブリル台車も数少ないと言われていますが、ここヒロデンでは750形のみならず他形式においてもまだ纏まった数が現役です。この2種類の台車が両グループにおける差異の一つでもあるのですが、過去には台車振替の行われていた実績もあるので時期によっては必ずしも・・・というわけではないようです。因みに現在は出自形式と台車は揃えられているようです。

これら750形一族は1960年代、ハンドブレーキ常用の単車ばかりであったヒロデン市内線の体質改善を図るべく導入された救世主であり、この750形を端緒として当時他都市でその役を解かれた余剰車輌を積極的に導入、それが結果として「路面電車博物館」の異名を有しヒロデンの名を知らしめるものとなりました。現在はその移籍車も大分数を減らしましたが、「路面電車博物館」のパイオニアである750形は今も健在!1日も長くヒロデンの顔として公共交通機関の足として、稼動し続けてほしいと思わずにはいられません。
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さて、ここでクラの奥に目を転ずれば・・・653だ!休車中ですが貸切運用で稼動の機会もあるようです。そういえば653は江波車庫の保管だったはずでは・・・何あれ、移動していたようです。
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そのうち、先程目にした651が入庫してきました。広島港から回送されてきたようです。その姿を・・・いま一度。Zパンタを上げたまま651は待機、これで籍を有す650形の3台が庫内に揃いました。このようなクルマですので捉える機会も限られましょうが、千田車庫では先の通り構内での撮影については所定の手続きを踏めば可能ですので、訪広の際には目にされる事をお薦めします。なお見学に際して約束事の遵守は勿論のこと、出入庫の激しい時間帯や夜間、悪天候時は避けるよう心がけたいところです。
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構内では充実した記録を得る事が出来、お礼をして区を辞します。撮影に夢中になってすっかり忘れていたのですが、そろそろ昼食の頃合。ヒロデンの職員サンも馴染みという「大野」さんは広電本社程近くです。
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十数年前に初めて口にした「そば入り」のお好み焼きは衝撃でした。それまで私にとってお好み焼きと言えば生地を焼いただけのモノだったのです。以来、幾度か観光客志向の強い「お好み村」へは足を運んだ事があるのですが、ここ「大野」さんのような街場のお店は初めてです。

事前情報では「焼きあがるまで鉄板の前に座ってはいけない」とありましたので、ミョーな緊張感を一瞬抱きましたが、お店はというと家庭的そのもので一安心。大方の流れをお店の方に任せて焼き上がりを待ちます。品書きはお好み焼き(そばorうどん)中心であるのは言わずもがなですが、何といっても価格が良心的!画像は撮り方に難があってボリュウムが伝わりにくいのですが、この「そば入り・肉・玉 ダブル」で僅か¥550!です。

お腹も満たされ後半戦へ・・・ヒロデン無双、まだ続きます!

1日目広島編その4につづく)
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by ar-2 | 2011-04-09 19:16 | 外出・旅行


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