2010年 09月 12日

西国私鉄漫遊譚(終章~3日目東海編その3・ 三岐線から帰浜の途へ)

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結局、北勢線の阿下喜から三岐線の伊勢治田まで出るという出発前の案に落ち着くことに。
ところが、決めあぐねていたが故に街区地図をプリントして来ず、その経路もハッキリせず・・・半ばあてずっぽうで伊勢治田を目指します。



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阿下喜の駅前で伊勢治田行を決めたのは、折り返しの北勢線を近場で撮ってしまうという想定外?の行動の結果でして、このまま次の西桑名行を
待っても伊勢治田に出ても大差ないであろうという、ある意味「居直り」も後押ししてのことでした。次の三岐線の時刻はと調べてみれば40分後・・・
何とか間に合うかと甘い見込みを抱き、タクシー乗場の「治田駅 ¥710」の運賃一覧を横目に歩き出したのです。

北勢線と三岐線は員弁川(いなべがわ)を挟んで並走する位置関係にありますから、多分こっちだろうという方向へ道なりに進みます。
員弁川を大きな橋で渡れば2方向の分岐点。道なりに行けば右方向ですが、急な上り坂の地形を「方向違い」と捉えたのか左方向へ。
すると幹線道路(R365でした)と斜めにクロッシング・・・う~ん、このまま下り続けるのもアヤシいので、とりあえずR365を右方向へ上がります。
すると画像のコンビニが見えてくるのですが、この時ちょうど以前に阿下喜~治田間の徒歩連絡を幾度か体験されている某氏からのメールが来、
このコンビニが中継点でである旨と具体的な経路について教えていただきました。先程の2方向分岐を右に進めば、コンビニ前にすぐ出たようです。
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某氏のナビゲートに従いコンビニ横の上り坂を道なりに進みます。暫くすると住宅地の中に紛れ込みますがコースはそのまま。
やがて前方に踏切が見え、左に視界を振れば何ともオイシそうなクルマばかりが目に飛び込んできます。
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私にとって三岐線乗車のスタートとなる伊勢治田(いせはった)駅駅舎。某氏のブログで見たままのいでたちです(笑
正攻法?でいくとここから東藤原へ出、折り返して冨田まで行けば全線走破(貨物線区間は除く)も兼ねられるのですが、
以後の行程の時間が不透明なところもあったので、これについては今後のお楽しみとしましょうか。
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ここでも硬券。最近「記念でない」硬券との遭遇率が高いです。岳南、養老、三岐・・・。
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富田行の上り電車まで10分ほどのインターバル。ホームに出てアヤシいクルマ達を観察しようと思ったら、下りの貨物がやってきました。
ED459とED451のダブルヘッダーです。先頭のED459は東武のED5060形を出自とするクルマで、私の記憶では三岐に来てからは
「仕掛かり品」状態での放置プレイが随分長かったように思うのですが、何だかんだで本線デビューできたのでよかったのではないでしょうか。
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先程踏切から見えたアヤシげな一群、その手前には見覚えのあるカマが・・・秩父鉄道のデキ201形です。L型軸梁台車が外観上の最大の特徴で、
秩父では201号がパレオ塗装を纏って今も健在。三岐には202・203号がやって来て一時期構内での入換運用に供されていたようですが、
現在はご覧の通り遊休状態です。手前の203号は何故か車輪がスポークになっています。交換でもされたのでしょうか(202はプレートのまま)。
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三岐線における吊り掛け駆動の客車の掉尾を飾った601系です。西武571系を出自とする本車ですが、601系には他に西武451系を出自とする
グループがありましたがそちらは先に引退。571系グループのクモハ607-クハ1608は昨年2月に引退しました。
現状はパンタが外された以外は外見に大きな変化は無いようですが、既に引退から1年以上が経過しての継続留置は今後が注目されます。
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こちらは東武ED5080形と目される電機。プレート類が外されて名無しさん状態ですが、ED459みたいに復帰する日は来るのでしょうか・・・。
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やがて富田行の電車が姿を現しました。西武701系を出自とする801系電車です。すると反対側からも行き違いの電車が・・・751系です!
西武N101系を出自とする本車は昨年に三岐線デビューしたばかりで、まだ1編成のみの存在。西武線内では未だ同形が現役ですが、
今後はそれらが退役し次第ここ三岐を含めて、新天地へと散って行くのでしょう。
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8月の終わりも間近い月曜日の昼間、旅客の姿はまばらですが車両基地を有する三岐線の中枢である保々からは、
始業式の半ドンを終えた学生が乗り込み少し賑やかになります。列車行き違いのため停車・・・ですが、その対向列車は貨物列車でしかも
真横の側線?に入るというフェイントっぷり(汗 やはりダブルヘッダーの貨物は魅力的で、三岐線もいずれの再訪を検討したいところです。
ホームからは車両基地と一体の工場が見え、なかなかの規模。手前には電車とお揃いの衣装を纏ってすました顔のトラバーサの操作室が(笑
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保々を後にし、暁学園前からも半ドン帰りの学生をイッパイ乗せて近鉄冨田へ。三岐線の専用ホームは無く近鉄名古屋線上りホームを
間借りしているようなカタチです。駅頭の地図を頼りにJR富田まで歩き、ここから関西本線で名古屋へ出ます。
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駅は自動券売機も無く窓口も閉まっていて、完全に列車(ワンマン)の整理券機で乗車駅を証明するシステムです。
かつてここへは三岐鉄道の旅客列車も乗り入れていまして、その名残りとも言うべきホームと跨線橋通路が残存しています。
但し通路は階段手前で封鎖されていますので、ホームに下りることは当然できません。貨物列車だけは今も姿を見せています。

関西本線のワンマン電車に揺られて名古屋に到着。ここからは一気に新幹線で帰途につくことも選択肢としてはありましたが、
天浜線新所原駅に隣接する「うなぎ店」での賞味もしたく、とりあえず在来線で新所原へ向かうこととします。乗り合わせた新快速は
思っていたより空いていたのでスンナリ着席。そうか、もう夏休みも終わりだから18切符での旅行者が一気に減ったわけで・・・。
結果的にはこの「状況判断」からして、新所原から先の戸塚までを在来線で帰浜することとなったのです。
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豊橋で乗り換えて新所原へ。目当ての天浜線の新所原は駅舎を出て右側に位置します。この天浜線新所原駅には
地元産のウナギを賞味させてくれる「駅のうなぎ屋」さんがあり、ここでの食事のほか弁当も調整されるので、うなぎ弁当をつまみながらの
天浜線旅行・・・なんて事も可能です。駅舎に入ろうとすると早速香ばしい匂いが・・・。窓口で注文すると更に隣にある食事スペースへ通されます。
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待つこと暫し・・・浜名湖産のウナギと対面の時です。そのお味は、ウナギってこんなに美味しいものなのだなと思わずにはいられないほど。
ゴムを食べているような輸入モノとは一線を画すものです。昼食を摂らずにここまで我慢してきた甲斐がありました!
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新所原からは前述の通りの「鈍行無双」。私にとっても久々のパターンですが、かつては新幹線なんて余程でない限りは縁が無かったよな・・・と
感慨に耽り、メガロポリス東海道を東進するのです。乗る事よりも「移動」に主眼を置いた道中、今更無数に往来してきた車窓に釘付けになる
タイミングも無く、暮れなずむ夕日は遮光カーテンの向こう側。ロングシートで沈思黙考の刻はどれほど流れたか、気がつけば富士。
さあもう一息と丹那を越える頃には漆黒の闇夜となり、熱海でE231の姿を認めて一気に現実世界へと引き戻されたのです。

ここ数年の数多の私鉄との新たなる出会い。岳南、津軽、弘南、小湊、近江、神鉄、養老、三岐・・・そのどの路線もが大きな感動を与えてくれました。
JRに傾倒して日本中を周った「代償」から、失われたローカル私鉄の廃線跡に立ち悔恨の念を抱いた日はもはや遠く、
この先の新たなる発見と出会いへの期待に、胸はちきれん思いを抱く自分がいます。まだまだ、日本の私鉄は面白い!

一連の弊記事を最後までご覧いただいた方、ありがとうございました。プランニング等の一助となれば幸いです。

(おわり)
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by ar-2 | 2010-09-12 20:52 | 外出・旅行 | Comments(2)
Commented by seibu_mania at 2010-09-13 09:27
おはようございます。

堪能されたようで何よりですなぁ~

北勢線と三岐線は何度行っても飽きませんね。
次回は是非ご一緒しましょう。
Commented by ar-2 at 2010-09-13 20:28
seibu_maniaさん、こんばんは。
やっぱ初体験は楽しいですよね。イイ意味で完全に裏切られました。
北勢線は乗ってよし、撮ってよしで今まで訪れなかったのが不思議なくらいです。キッカケってほんと大事です。

三重私鉄ツアー、ぜひご一緒に!そしてあの「鳥銀」も(マテ


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