2010年 01月 11日

1500キロの彼方へ~沖縄賛歌(3日目後編・終章~そこに島のある限り)

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前回

首里城の見学を終えて次に向かうは、開南交差点から国際通りにかけて展開する第一牧志公設市場を中心としたアーケード街です。開南本通り沿いのコインパーキングにクルマを停めて歩く事数分、開南交差点に辿り着きました。



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国際通りの南側には前述の第一牧志公設市場を中心としたアーケード街が拡がり、沖縄の食の台所としてのみならず観光客にも広く知られた存在です。牧志公設市場が「第一」を名乗るのには他意は無く、かつて「第二」も存在したことによるものです。いわゆる郊外型スーパーの台頭はその「第二」を撤退に追い込み、残る「第一」は観光客の取り込みなどによって存続の路を見出している現状です。
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昼食を、ということで入店したのはgino-1氏が事前にサーチしていた「花笠食堂」さん。ここはその盛り付けにボリュウムが有るのが名物ですが、私は定食類を頼まず何故かビールセットをオーダー(笑 ビンビールとおかずのセットでしたが、ビールに銘柄は言わずもがなのオリオン。沖縄でビールといったらオリオンビールのことを指すのは常識以前のことでして、スーパードライとか一番絞りなんてまるで禁句のようです。
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食事を終えていよいよ第一牧志公設市場へ。「ここは客引きが凄いですから」とはgino-1氏の事前の弁。まあ薬研堀とか国分町とかすすき野とかに比べたらマシでしょ、と腹の中では思いつつも、想像よりも声を掛けてきます。ここで思い出したのは以前の訪沖したことのある模型仲間の某氏の旅行記でして、氏はここで場の雰囲気に流されてしまいあれもこれも合うと言われて買い込んだらかなりの額になってしまった・・・と振り返っています。私のようなどちらかというと疑り深い性格の人間は別として、某氏のような事例が全てとは言い切りませんが常にサイフと相談する気構えは必要でしょう。

とにかく店先を通って声の掛からないことが無いのですが、そのなかでヒソヒソ声で極彩色のサカナを私に見せる店のオジサン。一応ハナシを聞きながらよく見れば、サカナに値段がありません。市場内の壁面に掲げてある利用細則には「値段は明示すること」とあり、これは明らかな細則違反。似たような売り物の店舗ばかりがひしめいていますから厳しいのは無理もないですが、こういう手合いはその場所全体のイメージを悪くすることも否定できず、観光客相手だからという魂胆が見えなくもありません。

2階にはその市場で購入したサカナ等を持ち込んで調理してくれるコーナーがあります。我々は今回はここは通過するだけだったのですが、ここでの調理にあたっては1人あたり¥500の調理料が発生するらしく、それを知らない観光客との間で度々トラブルが発生している…ということを帰宅後に知りました。常識的に考えれば「タダ」で調理してくれるという思考回路のほうが私からすれば不思議なんですが、そういう回路になってしまうのもまた「場の雰囲気」なのか、ここ第一牧志公設市場は色んな意味でカオスなのでしょうか。
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市場内やその周辺では海ぶどう、島唐辛子、ちんすこう、油味噌などお気に入りの食のお土産を買い込み、次の目的地へ。壺川東公園に展示してあるDLとSLの見学です。画像はカトー製のDLですが、沖縄本島で使われたものではなく南大東島で活躍していた由。一方のSLはというと出自は同じようなんですが、上回りがサッパリ無くなっていて下回りしか展示されていません。何とも不思議な展示車両?です。それとここ壺川東公園自体が沖縄県営鉄道の廃線跡でありまして、これらの保存車両はそれに因んだモニュメント的意味合いがあるようです。
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この後、バスコレ会氏のリクエストで那覇新港へJRコンテナを見に・・・そして後はもう空港に向かうだけとなりましたが、その前に那覇バスの具志営業所に立ち寄り。許可を得て構内で数カット撮影です。画像は元・小田急と推測される5Eです。
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言わずもがなの元・京急バス大森営業所の「ワイドドア」車!関東自動車の仲間ともども末永く健在であって欲しいものです。
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構内奥には730車のBUの廃車体が!

日没間際の具志営業所を後にし、いよいよ3日間の沖縄旅行のエピローグを迎えます。那覇空港までは3日間お世話になったgino-1氏に送って頂き、ここでお別れです。氏はまだ数日間滞在しバカンスを楽しまれるとのこと。那覇空港内ではあの「A&W」が店を構えていて、名残りのバーガーを口にします。コンビニで泡盛やら何やらを調達して準備万端・・・。
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帰路の便は747-400という機種で、これは今や減る一方となった貴重なジャンボジェット機なのです。幸運にも我々は今回、その2階席にありつけられました。座席配置は3-3で、何ともこじんまりした印象を受けました。
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19:20過ぎ、那覇空港離陸・・・今しばし、ひとときの別れをー。

那覇までの往復3000キロの「ドアtoドア」での移動は、18きっぷを握り締めつつ不眠の「ながら」から寝覚めの大垣ダッシュへのなだれ込みを経、脱線しそうな勢いで飛ばす新快速から気だるい山陽路鈍行リレーの果てに広島に着いた時のような大きな達成感はありませんでした。これは私の人生におけるこれまでの「旅」のベクトルとは異次元のことであり、同時に航空機の偉大さを噛み締めることとなったのです。

それ故というか、似たような話として聞くのは鉄道ファンはなかなか沖縄に足が向かないということでして、ゆいレール開業までは永らく鉄軌道の存在しなかったことはその因子と言えます。私の場合はバファンとしての面もありますが、それでも足が向かなかったのは実際「遠い」と思っていたからであるのと、陸続きでない大地への不安も奥底に在ったのかも知れません。

しかし今回、鉄道ファンでもありバスファンでもある私が生涯初の訪沖を果たし、そこで目にし大いなる感銘を受けたのは決して県営鉄道の廃線跡でもゆいレールでも730車でもなく、「沖縄」という大地の多面性と想像を凌駕した風土だったのです。非常に単純な話で恐縮ですが、私は夏よりも冬のほうが苦手です(日が短いというのもあります)。そんな私からすれば、12月の沖縄は紛うことなき「地上の楽園」そのもの・・・。明るい日差しの下に拡がる三浦半島を彷彿とさせる丘陵地帯はどこまでも続き、砕けたサンゴの敷き詰められたビーチに拡がるマリンブルーの大海原は、いつまでもそこに居たい気に駆られます。

ただ、沖縄の「いま」を語るうえで「過去」を見過ごすことは出来ません。このことについては記事中でも纏めましたが、これまで内地でしか知りえなかった「視点」からの脱却、それは百聞は一見にしかずを地で行くものですが、どうか一人でも多くに向きにその「現実」を知って欲しい、そう思わずにはいられませんでした。

いま、これまでに纏めた訪沖の記事を振り返りますと、私自身が2泊3日という時間の中で必死になって何かを知ろうともがいているのが読めます。結局、その「何か」を知ることは叶いませんでした。しかしあの日から、私のなかで沖縄の影がかすんだことはありません。現地でそれほど地元の人と接したわけでも、同じ場所にずっと滞留したわけでもなく・・・唯、何かにとり憑かれたように12月の沖縄を思い出すのです。私はきっと、その「何か」を求めて必ず沖縄に戻ってくることでしょう。


今回の旅程において企画発案と種々手配されたバスコレ会氏、そして現地で3日間に亘りナビゲート頂いたgino-1氏、ご両名には本当にお世話になりました。改めて御礼申し上げます。
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弊ブログをご覧になって訪沖のキッカケになれば・・・と思います。
次に旅をするのは貴方かも知れませんよ!
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by ar-2 | 2010-01-11 22:52 | 外出・旅行 | Comments(4)
Commented by gino-1 at 2010-01-13 00:36 x
こんばんは。
沖縄旅行&旅行記編纂お疲れ様でした。
そしてお買い上げありがとうございました(謎)

とても満足戴けるような案内はできなかったと思いますが、再度、沖縄に思いを馳せて戴けたことは、案内人としては嬉しい限りです。

機会ありましたら、また行きましょう!
Commented by ar-2 at 2010-01-13 18:55
gino-1さん、こんばんは。
改めて有難うございました。お買い上げ・・・そのネタもありましたね。
ちなみに油味噌なんですが、私以外は誰も手を付けません(涙 海ぶどうはすぐに捌けたんですが。

いつでも再訪、というわけにもまいりませんが、その心の離れることはありません。
いつかまた沖縄へという憧情の念を、常に私は湛えていることでしょう。
Commented by 職場のバスコレ会 at 2010-01-21 20:29 x
今更になりましたが、3日間お疲れさまでした。
お互い初めてのところに行くのって、ワクワクドキドキですよね。
実際、沖縄はカルチャーショックの連続だったと思います。

それで改めて聞きますが、飛行機はどうでした?
Commented by ar-2 at 2010-01-21 21:53
職場のバスコレ会さ、、こんばんは。
こちらこそ、有難うございました。いや~、事前のイメージがどんどん覆されて行くのは、まさに旅の醍醐味のそれでしたね。

仰る航空機ですが、機種云々とかのマニア的視点は抜きにして、乗ること自体には大いにハマりました!
まあ昔から「バ◎と煙は高いところに(ry」ともいいますから(笑
やはり、眼下に大東京や三浦半島の拡がるシーンは、筆舌に尽くしがたい感動を覚えました。


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