赤い電車は白い線

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2009年 12月 10日

1500キロの彼方へ~沖縄賛歌(1日目・南ウイングから大空へ)

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先の予告編で記しました通り、去る12月7日より2泊3日の沖縄旅行に出向いてまいりました。事の発端は今を遡ること数ヶ月前、模型仲間のバスコレ会氏(以下B氏と称します)から「マイルを貯める目的で沖縄に行きたいのだが一緒にどうか」というお誘いがあり、氏もそうですが私も沖縄は未訪問の県ということもあってまんざらでもなく、更にはgino-1氏(以下G氏と称します)は毎年恒例の那覇マラソンに参加するので、オフシーズンでもある12月に予定を合わせれば案内できる…という大きな助言も頂き、話はトントン拍子で進みました。

果たして12月6日早朝。私にとって生涯初の沖縄、そして航空機搭乗・・・この日がついに訪れたのです。



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12月6日、AM3:45。
殆ど眠れないまま目を覚まし、出立の身を整えます。最寄駅の某地下鉄はまだ始発前なので、乗り換えのJR駅までは延々徒歩で向かいます。かつては何度か歩いた道程ですが・・・夜はまだ明けず、彼方にランドマークタワーの灯りを望みながら駅へと向かいます。JR駅からはA線に乗車、車内でB氏と無事合流。横浜からは京急の「始発」である401Aレ、快特の羽田空港行に乗車。

車内は早朝ながら満席状態ですがその旅客の多くは蒲田で降り、空港線からの都営線直通便へとスイッチするようです。羽田行としての需要のみならず、都心方面への通勤輸送のフィーダー便の役目もあるようです。まあ単に本数が無いだけでしょうけど…。画像は羽田空港で撮影。編成はかつてのトレビジョン編成である2133。私にとって忘れられないナンバーとなりました。
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京急の(現)羽田空港駅が開業したのは1998年11月18日。あの日の早朝、成田空港行の「エアポート快特」一番列車の乗るべく整列したことは今も脳裏にありありと残っています。京急が社運を賭した羽田空港ターミナル乗り入れのプロジェクトは成功裡を納め、今日の京急を支える大きな屋台骨となっています。

あれから11年、私も空港見物や迂回経路として羽田空港駅に乗降したことは何度もありますが、今日の降車は特別な意味合いを持ちます。いま私は堂々と「羽田空港駅を利用した!」と言える心境です。その言葉に偽りは無し、長年の宿願でもありました。いつも見上げるだけだあった「空」に私は身を委ねようとしています。南ウイングへと繋がるエスカレータは、その大いなるアプローチ。
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慣れない、というか初めての手荷物チェックカウンター。想像していたよりは遥かにアッサリしていたものでした。チェックを済ませた向こうには初めての世界が拡がります。搭乗口前のロビーですが、一角にはなんと「立ち食いそば」カウンターもあります。そしてチェック前に発券機から入手した生涯初の搭乗券…当たり前なのかも知れませんが、年齢も記されるんですね(当然ながら加工済です)。
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※本画像は離陸後、ベルトサイン消灯後に撮影したものです
機内の座席は2・3・2の配置。思っていたより幅狭ですが、これはもちろん機種によるのだそうです。今日の機種は767ー300というもの。私が初搭乗ということもありB氏は窓側をわざわざ予約段階で選び、着席させていただきました。座席に腰掛けた印象はまず想像より遥かに窮屈です。エコノミーなのですから当然といえば当然ですが、これを体感するとJRのグリーン車が色んな意味で崇高に思えてきました(笑 その代わりではないですが、シート自体は柔らかくてイイです。

※ここからは暫く画像無しでお楽しみください
慣れない手つきでシートベルトを装着。ベルトサイン消灯までは座席もリクライニングしてはならず、電子機器の電源もカット。当然ながら携帯電話については搭乗中の一切の使用は禁止で、事前に知りえていた情報とはいえそのルールを目の当たりにすると、緊張感は一気に高まり身の引き締まる思いです。そして発車(というのでしょうか)・・・静かにバックをし始めました。

すぐには離陸せず、暫くグルグルと低速走行。これは風速などの気象条件によって左右される…とは隣席で余裕の表情でニヤニヤしているB氏の談。窓外を見れば整備の方達が手を振っています。ありがとう!でも私にはそんな余裕はありません(涙 すると左前方の格納庫前にコ◎クロジェットを発見!「ある」ファンから「見かけたら撮ってね(はぁと」と言われていましたが無理です。てか、コブ◎ロとかもうどうでもいいから!

・・・刹那、エンジンの轟音が一気に大きくなり、全身が座席に押し付けられます。きたっ!!それまでのスロスピードは消え、物凄い勢いでスタートダッシュ。きっと、これがジェットエンジンの威力なのでしょう。その轟音は私の身体の奥底から全身全霊を震わせ、これまでの半生を想起するような余裕さえ与えません。この感覚・・・そう、若かりし日に「八景島シーパ◎ダイス」で乗った、あのジェットコースターに通ずるものがあるではないですか!後ろへと去って行く引きちぎられそうな機窓に私の涙腺はもう爆発寸前、隣席にB氏が居なければ私はきっと慟哭の様を呈していたでしょう。この熱いものは恐怖であり、そして人類の偉大さを噛み締められることの感動の表れでもあります。願わくば、幸運をー。

機体がフッ、と僅かに浮いた刹那私はもうダメだと感じ、2・3秒ながらも意識が一瞬飛びました。そしてまぶたの開いた瞬間、信じ難い景色が飛び込んできたのです。眼下には空港の敷地が遠ざかり、大東京が地図で見たような形で展開・・・。その後背には薄明かりに浮かび上がる優駿の富嶽!機体は戦慄の勢いで上昇し、僅かながら右旋回の体勢で傾いています。そして窓外彼方には小さな小さな舞浜の某園!まるでゴミのようなその姿を、私は時が止まったかのような感覚で眺めていたのでしょう。左眼下に房総半島。生涯で初めて目にする空間の連続に、私はもうなす術もありませんでした。この感情をどう表現しようと。やがて・・・ご来光です。それは大部分の人にとっては日常のものですが、私にとっては忘れられないシーンとなったのです。
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ようこそ、高度11000メートルの世界へ。
太陽が近い・・・。いつも見上げるだけだった「空」に私は抱かれて、第三者の想像を絶するような感動を噛み締めました。ベルトサインは消え、早朝便ということもあって空席の目立つ機内は移動自由とのこと。笑顔を絶やさない客室乗務員にも薦められ、私はこの歴史的フライトでしか見ることのできない、雲上の世界の記録に勤しんだのです。
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かつて上司とこんなやりとりをしたことがあります。

(上司)「人間は愚かだ、環境を破壊し地球を蝕んでゆくだけでしかない」
(私)「でも、その人間を生み出したのもまた地球ではありませんか」

私はその折のやりとりを思い出し、地球の尊厳さと人類の偉大さを確かなものと感じたのです。果たして、叩くことは誰にでも出来るでしょう。ヒマさえあればネガキャンネガキャン、そんな人間を私は確かに愚かだと思います。しかしその先に何があるでしょうか。物事には順番があり、過程があります。その結果を冷静に見据え、考え、光りを見出していけるのも人間なのです。

閑話休題。
ランドマークタワーは愚か、サンシャイン60の展望フロアにすら上がったことの無かった私は、今遥か眼下に絶世の富嶽を望んでいます。富嶽はどの角度から見ても素晴らしいですが、上から見るのも悪くはない・・・な、と心の中で呟くのです。
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気の利いたサービスに笑顔を絶やさない、それが「プロ」であっても客室乗務員の接遇に私は大いに心を和ませました。ようやく平静を取り戻した私は・・・これがしたかった!(笑 高度11000メートル、雲上で乾杯!!
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無限の雲海は地球を覆うようにどこまでも続いています。そしてこの彼方に私の見果てぬ世界があるかと思うと、なお一層突き抜けるような感慨を抱き、私自身まだまだ「井の中の蛙」であることを思い知らされるのです。外気温はマイナス十数度、機体の時速約700km/h・・・想像を絶するような世界に私は抱かれ、1500キロ彼方の島へと向かうのです。
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やがて雲が切れ、右前方に奄美大島!四国よりも九州よりも遥かに遠い、むしろ台湾からのほうが近いのではという位の南洋へ来た事を実感します。そして眼下には沖縄本島の北部の大地・・・。機体は徐々に高度を下げ、滑走路への「バスン」というショックを伴いながら無事那覇空港に着陸したのです。時に9:10頃・・・羽田を発って3時間足らず、正直沖縄に来たという実感はまだ沸きません。
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901便から降り立つ旅客の顔はみな明るいです。羽田離陸前に機内で記念撮影に興じていた若い男女のグループは半袖。12月とは思えない「何か」を感じるのに、時間はかかりませんでした。そう、ここは確かに沖縄なのです。ここから我々はG氏と合流すべく、「ゆいレール」でおもろまち駅まで乗車します。

つづく
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by ar-2 | 2009-12-10 13:17 | 外出・旅行 | Comments(4)
Commented by chikatetu-kanji at 2009-12-13 22:35
こんばんは。
飛行機の中は絨毯敷いてたでしょ?
きちんと靴は脱ぎましたか?
Commented by youroumania at 2009-12-15 00:24
こんばんは
>富嶽はどの角度から見ても素晴らしいですが、上から見るのも悪くはない

え~山頂から見る景色もまた一味違っていいものですよ。ってなわけで今度是非・・・
Commented by ar-2 at 2009-12-16 08:18
chikatetu-kanjiさん、おはようございます。
絨毯はもちろん敷かれていましたよ。でも赤絨毯ではないです。

靴は脱ぎませんでしたが、モヨオシタので窓開けて用足そうとしたら捕まっ(ry
Commented by ar-2 at 2009-12-16 08:21
youroumaniaさん、おはようございます。
登頂ですか…いいですよね。でも思わず、某氏の死体のような姿を思い出してしまいますが(汗

山頂より下に拡がる雲海を、直の空気の中で目にしてみたいですね。


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