赤い電車は白い線

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2009年 11月 01日

仙台往還(後編・その3)~消え行く福島交通曽根田駅舎(2009・10・20旅行記)

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天の声(笑 を受け、仙台往還記事もボチボチupしていきます。

白石では「うーめん」の実食ならずというグダグダっぷりでしたが、やや荒れていた天候も回復の兆しを見せ、
気分も新たに白石を後に1184Mで福島を目指します。車両は…また701k(ry



相変わらずのオールロングの701系。あの209系0番台が地方にまで及ぼした「負のアコモ」であると私は思うのですが。
そもそも、扉枚数が違えど首都圏と同じ仕様の電車を入れるのはどうかと…。どこもかしこも仙石線じゃないんだから(汗
とかなんとか某監督よろしくボヤきながら?701系に揺られること暫し。
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藤田を過ぎたあたりでしょうか。進行左側に…見えてきました。雄大なパノラマ、福島盆地ですね。
ロングシートが残念ですが、このように視界が突如パッと開けるとスポットでは旅をしているという実感が沸いてきます。
中央線の甲府盆地、篠ノ井線の善光寺平なども、屈指のビュースポットと言えましょう。あそこはいつ通っても目を瞠ります。
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11:29、福島着です。しかし平日の昼間とは言え人影がホームにはあまり見えず、少々うらぶれた感じ。地方都市とて空洞化は否めないようです。
ここからは福島交通の電車に乗車することをここまでの過程で決めていました。問題はどこまで乗車するかですが…。
とりあえず初乗りで行ける「美術館図書館前」という抽象的な名前の駅へ向かうことに。福島交通のホームは阿武隈急行と共用です。
やがて元東急7000系(福島交通でも7000系を名乗ります)が入線。これで私が乗ったことのない元東急7000系の地方譲渡車は、
弘南鉄道のみとなりました(秩父は乗る前に廃車になっちゃいましたので…美しい原型4連だったのですが)。
車体妻の銘板を見ればナカナカの年季モノです。
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やがて飯坂温泉行の電車は発車。友人から「車内の放送機器を見てきて」と頼まれていたので覗いてみれば、ネプチューンの音声合成でした。
以前はオートコーダーだったようですが…。余談ながら水間もクラリオンのオートコーダーでしたが、今は果たして。
数百メートル走って曽根田着。窓外を見れば駅舎が…!? なんだか大袈裟というか、福島の隣の駅にしては規模がデカ過ぎですし、
造形も古臭いです。これはネタになると早速下車してしまいました(笑 ホームでは電車の後ろ姿を見送ります。
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お待ちかねの観察タイムですが…これはちょっとキター感じですよ。ホーム上から見ただけで、尋常ではない雰囲気がプンプンします。
ここ曽根田は1975(昭和50)年まで車両基地があって、同時に開駅された桜水にその機能が移されたというところまでは予備知識がありました。
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しかしこの威容は何ぞやと…。ホームは島式であるものの、駅舎側の一線は切られていてかつては交換駅であったこが明瞭。
そんなロケーションもこの駅の歴史の片鱗を窺わせるようで、ジワジワと感慨がこみ上げてきます。
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構内踏切から改札方を撮影。この雰囲気、堪りません…。
よく「大きな駅の隣の駅は何かある」という怪しい格言?を耳にするのですが、曽根田もその例に漏れなかったようです。
他の例としては阪神三宮の隣の春日野道(超幅狭ホーム)、京成上野の隣の博物館動物園(都内一のディープ駅)、
東急横浜の隣の高島町(存在が想像できない立ち食いそば店)等…。今はぜんぶ無くなっちゃいましたけどね。
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構内踏切に下りる前に駅舎を見上げれば、かつては明かり部があったろう痕跡が見えます。
ここ曽根田の開業は1942(昭和17)年で「電鉄福島」としてスタート。戦後大分遅くなってからの1962(昭和37)年に曽根田と改称しています。
現在の福島、すなわち国鉄駅への乗り入れは1942(昭和17)年からなされていますから、結構長い間紛らわしい駅名が並んでいたわけですね。
ちなみに1962(昭和37)年には社名が福島電気鉄道から現在の福島交通に改められていまして、その一環での改称の可能性も考えられます。
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駅舎内に入り、天井を見上げれば…高いです。これを見る限りではもともと複層階だったわけではなく、このような意匠の建築なのでしょう。
かつてはこの壁面に大きな広告看板でも湛えていたのでしょうか…。
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曽根田は時間帯限定で有人となるようですが、平日の昼間とあってはヒッソリ。有人窓口の傍らには券売機らしき痕が見て取れます。
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正面から…堂々としています。こんな駅舎が福島から数百メートルの箇所に存在しているとは想像だに出来ませんでした。
傍らではお花屋さんが営まれているようで、古ぼけた駅舎に彩りを添えています。
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駅舎の裏手、駐車場に回り込めば手前に公衆便所。かつての車両基地跡は現在は駐車場ですが、移転から30年以上経ているにも関わらず、
なんとなくその面影を窺うことができます。それほど、曽根田駅自体もまた大きく変化していないことの証左なのでしょうけど…。
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背後のマンションとのミスマッチがこの駅舎の存在感を一層惹き立てています。
ここ曽根田の駅舎は高層ビルへの建替えが決定しているとのことで、着工もそう遠くないようです。
福島交通の歴史と福島市街の移り変わりをずっと見守り続けてきたであろういにしえの駅舎は、いま悠久の彼方へと消えようとしています。

(その4)へ続きます。
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by ar-2 | 2009-11-01 09:38 | 外出・旅行 | Comments(2)
Commented by のび鉄 at 2009-11-02 00:33 x
めくるめく駅舎ワールドへようこそ(笑)
これはイイ造形ですね。しかも間もなく取り壊し予定なんて・・・。
都合を何とかつけて見に行きたいものです。
Commented by ar-2 at 2009-11-02 12:03
のび鉄 さん、こんにちは。
隠れ駅舎好き?(笑 としては見逃せない物件でした。
全国にはまだまだ良き駅舎があるのでしょう。新たな出会いを楽しみにしています。


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