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赤い電車は白い線

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2009年 09月 02日

輝け国鉄形!不滅の残火を東海・北陸に追う (2日目特別編・北陸鉄道全線踏破)

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高岡でちゃんぽんを堪能した後は金沢へと移動します。倶利伽羅を越え金沢運転所を眺めながら…。



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金沢駅に降り立って思わず…「なんじゃ、こりゃー!」
コレが都市空間ってやつなんでしょうか。パビリオン?18年間を経た大変貌にただただ絶句です。
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目指す北陸鉄道浅野川線の北鉄金沢駅は確かJR駅前の左手にありました。今は地下化されていると聞きますが…。
地上にあるサービスセンターで「鉄道線全線1日フリー乗車券」(¥1000)を購入します。この券はその名の通り、
北陸鉄道浅野川線・石川線の全線が1日乗り放題というもの。例えば石川線の野町~加賀一の宮間が片道¥500ですから往復でモトがとれますね。
それと北陸鉄道は基本的にワンマン運行ですから、頻繁な乗降でもその都度に運賃を支払う手間が省け、乗り鉄にはお薦めです。
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18年振りの浅野川線…あの時はまだ地上ホーム、旧形のツートンの単行電車に揺られて上諸江まで試乗しました。
今思えば何でもっと撮って、乗っておかなかったのか…後悔先に立たず、芋を芋と思うな!でしょう。
回想に耽りながら地下ホームへ。1面2線ありますが1線には留置車両が。元京王3000系の片開き編成です。次の内灘行は11時ちょうど。
同じく元京王3000系の幅拡車体・両開き編成がやってきました。片開きは動いていないのかな…日中は30分ヘッドです。

ここでなんと、デジカメのバッテリーのライフゲージが一つ短くなりました。ヤバイ!予備のバッテリーなんて無いよ(泣
まだ2日目半ばというのに…聞けば夏場は暑さ故にバッテリーの減りが早いとか。んなアホな(大泣 これから先は選んで撮らざるをえなくなりました。
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やがて発車…果たして途中交換駅の三ツ屋で離合したのは何と片開きの編成!内灘で折り返しのうえ粟ヶ崎での迎撃が即決です。
浅野川線に在籍する元京王3000系は8900形(幅拡車体・両開き)3編成、8800形(幅狭車体・片開き)2編成が全てです。
特に片開き編成は京王においても最初の2編成のみの仕様であり、他の地方私鉄譲渡車(松本、岳南、上毛、伊予)では見られないものです。
日中30分ヘッドでは2編成使用ですので8900形もまあ稼動していない可能性もありますが、いきなりの寝姿でちょっと不安だったわけです。
そんなこんなで内灘駅。駅前はバスターミナルになっていて、電車のダイヤに合わせて発着しているようです。
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内灘は浅野川線の車庫も併設しています。右端が北鉄金沢から乗車した8901、そして8902、8903と並びます。
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内灘からは同じ編成で一駅だけ折り返し、粟ヶ崎にて下車します。ここ粟ヶ崎の傍には大野川が流れていまして、
そのたもとの駐車場?から安全に鉄橋を行く列車が撮影できます。また、列車自体も15km/hという制限速度ですので
シャッターチャンスを逃すことはありません。待つこと暫し…北鉄金沢から折り返してきた8801をシュート!大満足のVカットです。
かつて渋谷の街に出入りしていた「ロレール賞」受賞車両は、北陸の一私鉄でのどかな余生を送っています…。
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粟ヶ崎から戻りの北鉄金沢行も自動的に同編成に。「関東型」の見付を車内から堪能しながら北鉄金沢着。
こんどはJRで西金沢へと移動し、そこから北陸鉄道の石川線に乗車します。石川線は金沢市内の西はずれにある野町が発着駅ですので、
そこまでの乗車も果たすべく北鉄西金沢からはまずは野町へ。いかにも町外れという感じのロケーションを通って野町着。

野町駅前にもバスが発着していますので、さほどうらぶれた感じはしません。この石川線車内には浅野川線では見られなかった
「アテンダント」職の女性が居て、バスガイドのような制服に身を包んで業務にあたっています(画像右のガラスに映りこんでいます)。
このアテンダントについては後述するとして、再び同じ車両で今来た方向を戻り、鶴来を目指します。
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鶴来着です。ここで活躍するのは元東急7000系の7100形。オリジナル顔と中間車改造の「地方譲渡顔」の二種があります。
また他に元京王3000系の7700形も1編成だけあって異色の存在です。ここ鶴来は石川線の車庫も併設されていまして要衝の風貌。
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鶴来駅舎です。もうちょっとやそっとの風格では驚かなくなりましたが(笑 やっぱ駅舎ってこれなんだと思います。
ここ鶴来からさらに先の加賀一の宮までの区間2.1キロは本年10月一杯で廃止されることとなっていまして、
日中ですと加賀一の宮までは1時間おきの運行となっています。もし鶴来行に乗ってしまっても周辺散策で飽きることはありません。
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構内、というか車庫の傍らにはラッセル機関車?が!いいなぁ~。
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やがて野町からの後続の加賀一の宮行が到着。我々意外の乗客はというと同業者らしい姿が3名ばかり…。
2名の乗務員(運転士・アテンダント)と5名の乗客で列車は加賀一ノ宮目指して発車です。
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鶴来を出て程なくするとやがて右手に分岐する廃線跡と、それに続く廃鉄橋が…。
これはかつて鶴来から国鉄北陸本線寺井そばの新寺井までを結んでいた能見(のみ)線の廃線跡です。
その昔の北陸鉄道は、それこそ国鉄北陸本線の各駅ごとからといってもよいくらいの支線を擁していまして、国鉄七尾線の羽咋から三明までを
結んだ非電化の能登線、金沢市内の足であったチンチン電車の金沢市内線など、まさにその社名に恥じないスケールを誇っていたのです。
モータリゼーションの果て、現存するのは浅野川線と石川線のみとなってしまいました。
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そして、やがては鶴来から先には枝分かれした廃線跡が残ることとなるのでしょう。なんとも淋しい限りです。
列車は山並み迫る線路を辿って加賀一の宮着。ホームに居たのはやはり同業者っぽい向きが、それも1人だけでした。
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加賀一の宮ホームのから終端部を望みます。信じられないハナシかもしれませんが、かつてはここからさらに先へ線路が延びていたのです。
それも1駅2駅ではなく実に16キロ余り先の白山下まで、その名も金名(きんめい)線です。路線名からも察しがつくように、
遥か名古屋までの連絡という遠大な構想を抱いて敷設されましたが、もともとが人口希薄地帯であっただけにモータリゼーションの影響を
モロに受け、晩年は朝夕のみの運行となっていた上に水害を被り、更には手取川鉄橋の橋台周辺に亀裂が見つかったことが致命傷となり、
運行休止を経てそのまま廃止となってしまいました。
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大きな廃止運動もなく、地元からは愛想が尽かされた感じの鶴来~加賀一の宮間。尤も2.1キロばかりの廃止ではそんなものでしょう。
加賀一ノ宮からの折り返しは乗務員も乗客も全員一緒(笑 かのアテンダントも乗客や駅に顔出しに来ていた地元の友人?と談笑したり…。
このアテンダント職の女性ですが平たく言ってしまえば専務車掌、つまり運転扱いを行わない乗務員です。

各駅ごとのアナウンスは自動でも流れますが、マイクを用いたり時に肉声でのハッキリとしたアナウンスは好印象。
揺れる車内、決してラクな業務とは思えません。それでも駅停車ごとにマメに車内を巡回しながら笑顔を絶やさず、
「ご乗車有難うございます、ご乗車有難うございます」と呼びかけるその姿は、とりもなおさず懸命に努力する地方私鉄の姿そのものではありませんか。
単なるワンマン運転には感じられない人と人の結びつき、そしてその温かみを感じさせてくれるアテンダントに心からのエールを贈りたいです。
私も合間を見て記念に鶴来~加賀一の宮の片道車内補充券を2枚発行してもらいました…大切にします!
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加賀一の宮の駅舎もすっかり有名になりましたが、個人的に好きなのはこの角度…絶対駅舎なんかに見えないんだってば(笑
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加賀一の宮からは同じ編成で鶴来を過ぎ額住宅前にて下車。近所に模型店がありましてそこへ立ち寄り。
その後は後続の野町行に乗車…これが唯1編成の7700形でした。新西金沢で下車します。

これにて北陸鉄道全線踏破を成し遂げました。ここからはもう帰路を辿るのみ、ラストスパートです…が…?
「2日目後編~終宴」に続きます。

by ar-2 | 2009-09-02 01:00 | 外出・旅行


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